【種類別】集塵機の選び方とおすすめ機種【徹底解説】

「集塵機」とは名前のとおり、塵(ちり)を集めて吸い取る機械です。掃除機と似ていますが、吸い込むものが異なります。下記の集塵機と掃除機の違いをご覧ください。 

集塵機 床・空気中の細かいゴミや液体を吸い込む
掃除機 床に落ちたゴミ・ホコリなどを吸い込む 

 集塵機は床や空気中に飛び散る小さなゴミを吸い込みますまた、水などの液体を吸い込むことができる集塵機もあります

集塵機は電動工具と一緒に使われることが多く、建設現場で使用されるシーンが多いです。掃除機でありえないようなものを吸い込むことが前提なので、目詰まりしにくいのもポイント。

ベランダ掃除やDIY目的で利用するユーザーも多く、ご家庭用で使用するのにもおすすめです(^^)

しかし、じつは集塵機にもいろいろ種類があります。「何を吸うのか?」や用途によって、おすすめしたい集塵機は変わります。

また、間違った種類の集塵機を買うと故障の原因にもなります

そこでこの記事の前半では、集塵機を選ぶ時のポイントを4つ紹介します。
記事の後半からはおすすめ集塵機を8機種厳選して紹介するので、集塵機選びの参考にしてくださいね。

集塵機の種類・選び方

集塵機を購入するときは、下記4つの質問に回答することが大切です

下記に一つずつ回答することで、おすすめの集塵機が見つかるでしょう。

質問 選択肢
集塵機のタイプはどうする? 乾湿 or 乾式
電動工具との接続はどうする? する or しない
電動工具との接続はどうする? コンセント or Bluetooth
容量はどうする? 8L or 15L

それでは次章から一つずつ見ていきます。とくに一番最初の乾湿 or 乾式は、集塵機を買う際にとても大事です。

乾湿 or 乾式

まず「何を吸うか?」によって、選ぶ集塵機のタイプは異なります。集塵機のタイプは大きく分けて「乾湿」「乾式」の2つで、それぞれの特徴は下記の通りです。
タイプ 吸い込めるもの
乾湿  乾燥した粉塵+液体(水など)
乾式 乾燥した粉塵

「乾湿タイプ」は「乾燥したもの+湿っているもの(液体)」を吸うことができる集塵機。

「乾式」の集塵機だと、乾燥したものしか吸うことはできません。水などの液体を吸い込む予定ならば「乾湿」を選びましょう。またベランダ掃除で使う場合は、水や泥が混じる可能性があるため、その場合も「乾湿タイプ」がおすすめです。

一方乾燥した細かい粉塵以外は吸い込まないのであれば、「乾式」でも問題ありません(^^)

「乾湿式」と「乾式」の形状の違い

乾湿と乾式タイプの形状の違いは、ホースの長さです。乾式タイプの集塵機は電動工具と繋ぐための「ホース」がついています。もちろん乾湿タイプにもついていますが、乾式タイプの方がホースも長いです。

文字だけだとイメージしづらいと思うので、HiKOKIから発売されている集塵機(乾湿・乾式)の画像をご覧ください。

乾湿(RP80YB)

電動工具用集じん機:RP80YB画像

乾式(RP80YD)

電動工具用集じん機:RP80YD画像

乾湿タイプの集塵機のホース長さは「2m」。乾式タイプのホースの長さは「5m」と長くなります。一見すると、どこでも使用できる乾湿タイプの方が良さそうに見えますよね

しかし、そうでもないんです。と言うのは、乾湿タイプの集塵機は比較的「フィルターの目」が粗いのが特徴です。乾湿タイプの集塵機で細かい木の屑を吸った場合、フィルターを通り抜けてモーターまで到達する可能性があります。

結果、モーターが壊れてしまうことも考えられますそのため、水など液体を吸わないのであれば、乾式タイプがおすすめです。吸い込む対象によって「乾湿」or「乾式」の集塵機を選びましょう。

電動工具との接続するorしない

集塵機を電動工具と接続するかどうかです。

もし電動工具と集塵機を接続する予定なら、スペック表に「連動付」と書いてある集塵機を買うのがおすすめですもう少し具体的に説明します。

「連動付き」の集塵機の場合、電動工具と接続が可能。カンタンに言えば、電動工具のスイッチがオンになると、集塵機もオンになります。(もちろん工具の電源をOFFにすれば、集塵機もOFFに。)

例えば集塵機と電動ノコギリを接続すれば、電動ノコギリのスイッチをONにすると集塵機のスイッチも自動的にONになります。DIYをする方には「連動付き」の集塵機がおすすめです。

そのため作業中に出たゴミをすぐに集塵機が吸ってくれます。掃除が効率的になり、利便性は高い機能と言えるでしょう。

「できるだけ掃除は楽に終わらせたい」という方に「連動付」はおすすめです。
一方、電動工具とは接続をしないのであれば「連動なし」の集塵機がおすすめとなります。

コンセント or Bluetooth連動

次に確認する集塵機選びのポイントは「集塵機と電動工具」の連動を「コンセント」にするか「Bluetooth」にするかです。

コンセント

集塵機と電動工具をコンセントでつなげるのが今までの従来型です。連動コンセントの消費電力の範囲であれば、集塵機の機種を考えずに使用できます。また後述しますが、コスパを考えるならコンセント型がおすすめと言えるでしょう。

しかしコンセント(有線)なので、取り回しは悪くなります

Bluetooth(無線)

コンセントから進化してBluetooth対応の集塵機も発売しています。

コンセントが不要で、作業場所もスッキリするのがおすすめポイント。
デメリットとしては「割高」「メーカーによってBluetoothの仕様が違う」の2つです

まず、値段に関してです。

HiKOKIから発売された同じ機種で「Bluetooth有り」は、無しよりも約7,000円高くなります。そのためコスパを重視するなら、コンセント型の集塵機がおすすめです

もう一つは、メーカーごとにBluetoothの仕様が違うことです。
大手工具メーカーの「マキタ」「HiKOKI」の集塵機の仕様を見ると、下記のとおりとなります。

マキタ

マキタの集塵機と電動工具を無線でつなげる為には、ワイヤレスユニットを購入する必要があります

上記のワイヤレスユニットを電動工具につけることで、集塵機と電動工具を無線として使うことができます。別売になっているので、改めて購入する手間があります。

ワイヤレスユニットに対応している電動工具はマキタ公式HPからチェックできます。

ハイコーキ

HiKOKIの集塵機を無線として使う場合、1つはBluetoothが搭載された電動工具を使用すること。もちろんHiKOKIのBluetooth付き集塵機に対応している電動工具である必要はあります。しかしマキタと違いワイヤレスユニットは不要になります

もしくはBluetoothが搭載されたマルチボルトを電動工具に装着するかです。上記のマルチボルトバッテリーは非常に優秀です。

例えばBluetooth対応していない電動工具をマルチボルトバッテリーに接続すると、接続された電動工具がBluetoothになるという優れ物。

もちろん対応していない工具はBluetooth対応にはならないので注意が必要です。
もし「マキタ」「ハイコーキ」どちらかの電動工具をすでに持っている場合は、そちらに合わせて集塵機を選ぶのもおすすめ。

容量

集塵機の容量は「8L」か「15L」が基本的なサイズです。

用途に合わせて15L以上の大容量集塵機もあります。シンプルなことですが、容量が大きくなればなるほどゴミをたくさん集めることができる集塵機です。

つまり、中に溜まったゴミを捨てる頻度は少なくなります。
とにかくゴミをたくさん集めたい」「何度も捨てるのは面倒」という方は、大型容量の集塵機がおすすめです。

基本的なサイズである8Lと15Lでは容量がほぼ2倍違いますが、本体のサイズを見るとそこまで大きな差はありません。下記は、HiKOKIから発売されている集塵機です。型番自体は同じなのですが、タンク容量が8Lと15Lになった時の本体サイズの違いです。

RP80YB(L) 容量:8L 本体寸法:331×364×361mm(幅×奥行×高さ)
RP150YB(L) 容量:15L  本体寸法:331×364×418mm(幅×奥行×高さ)

 8Lも15Lも幅と奥行きは同じです。

15Lの方が「高さ」が57mm高くなるだけなので、大幅にサイズ感が変わるとは言えません。

サイズ感はそこまで変わらないのにも関わらず、タンク容量はほぼ2倍
。また、8Lと15Lの価格差ですが「RP80YB(L)」「RP150YB(L)」は3,000円差でした。

もちろん価格差はメーカーによっても変わるので一概には言えません。ただ、サイズ感が大きく変わるわけではないので、予算的に余裕がある方は15Lの集塵機がおすすめです。

集塵機のおすすめ機種

さて、ここまで集塵機を選ぶ時に確認して欲しいポイントを4つ紹介しました!どれも大事なことなので、購入前に必ずチェックするようにしてくださいね。さてここからは、アクトツールが厳選した「おすすめ集塵機」を8種類紹介します。

紹介する順番は下記の通りです。

①連動付き・乾湿タイプ 「電動工具と集塵機をつなげたい」
「液体を吸う」
②連動付き・乾式タイプ 「電動工具と集塵機をつなげたい」
「液体は吸わない」
③連動無し・乾式タイプ 「電動工具と集塵機をつなげない」
「液体も吸わない」

 もし「迷っていてどれが良いかわからなくなった」という方は、アクトツールがおすすめする集塵機を参考にしてください。 

①連動付き・乾湿タイプ

VC1520(マキタ)

集塵容量(L) 15
仕事率 350
連動機能 連動コンセント式
機能 強力吸引
重量(Kg) 12.5
商品寸法(cm) 56.5×48.5×36

 「電動工具との連動有り」+「乾湿タイプ」でありながら、仕事率も350Wと強力吸引が大きな特徴のVC1520。

こちらの集塵機は吸引力調整ができるので、用途やシーンに合わせて調節も楽々。
電動工具と連動して、短時間の内にたくさんの塵や水を一気に吸いたい方はこちらがおすすめです。

RP150YB(ハイコーキ)

電動工具用集じん機:RP150YB画像

集塵容量(L) 15
仕事率(W) 300
連動機能 連動コンセント式
機能 三段変速
重量(Kg) 7.9
商品寸法(長さ×幅×高さ)(cm) 36.6×33.4×40
吸い込み力が「弱・中・強」の3段階に切り替え可能!

コンパクトサイズなので持ち運びがとても楽な集塵機です。

一方で、パワフルな性能も同時に実現。大手工具ブランドHiKOKIなので、信頼性も抜群です。乾湿タイプなので、いろいろな吸い込みができる万能集塵機です。

コンセントが届く範囲で持ち運びをしたい方におすすめですし、パワーの調整をしたい方にもおすすめ。

VC0820(マキタ)

集塵容量(L) 8
仕事率(W) 350
連動機能 連動コンセント
機能 高効率モータ搭載
重量(Kg) 7.1
商品寸法(mm) 366x334x368

VC0820は集塵機用高効率モータを搭載しており、運転力が強く吸引力が持続しやすいのが特徴です。木屑から水分を含んだゴミまで吸い取ることができ、現場の強い味方となるでしょう。

②連動付き・乾式タイプ

VC1530(マキタ)

集塵容量(L) 15
仕事率(W) 220
連動機能 連動コンセント式
機能 ON/OFFの度にチリ落とし
重量(Kg) 11.8
商品寸法(cm) 57.4×46×37.4
VC1530はフィルタの配置が変わり、粉塵の影響を受けづらい設計になっています。そのためタンク内をきれいに保つことができるのが特徴の集塵機です。目詰まりが減るので、吸引力の持続につながります

ちなみにヘッド部分を逆につけ、後ろ側にホースを出せる機能も。掃除の手間をできる限り減らしたい方におすすめの集塵機です。

RP150YD(S)(ハイコーキ)

電動工具用集じん機:RP150YD(S)画像

集塵容量(L) 15
仕事率(W) 300
連動機能 Bluetooth
機能 トリプルフィルタ構造
重量(Kg) 8.3
商品寸法(cm) 46.4×46.2×45.4
Bluetoothで電動工具とペアリングができる最新の集塵機です。

また、トリプルフィルタ構造を採用しており、吸い込む力が持続するのも嬉しいポイント

ちなみにLEDライトもついていて、薄暗い場所でも作業できます。工事現場で使うシーンなどにもおすすめです。

RP80YD(ハイコーキ)

集塵容量(L) 8
仕事率(W) 220
連動機能 連動コンセント
機能 トリプルフィルタ
重量(Kg) 7.8
商品寸法mcm) 331×364×334mm

先ほど紹介したRP150YDほどの容量はいらないという方にオススメなのが、こちらのRP80YDです。ハイコーキの従来機種と比べて約80%の大きさでコンパクトになっており、使いやすい機種となります。もちろんこちらの集塵機にもトリプルフィルタ構造が搭載されています。

③連動無し・乾湿タイプ

VC2500(マキタ)

集塵容量(L) 25
仕事率(W) 350
連動機能 無し
機能 ON/OFFの度にチリ落とし
重量(Kg) 7.8
商品寸法(cm) 61.2 x 57.2 x 37.2
容量が25Lと大容量な集塵機。
マキタ製集塵機の特徴である「チリ落とし」機能もあり、吸い込み力も持続します

タンクがストレートで、ポリ袋が抜き取りやすくゴミ捨て性能も大幅に向上。
キャスタストッパーもついているので、作業時の不意な移動を防止してくれます。一度にたくさんのゴミを吸い取る方におすすめの機種です。

RP150SB(ハイコーキ)

集塵容量(L) 15
仕事率(W) 300
連動機能 無し
機能 LED&アルミ製パイプ
重量(Kg) 7.5
商品寸法(cm) 36.6×33.4×40

HiKOKIから発売している「乾湿」で、連動無しのシンプル集塵機。タンク容量15Lと大きいので、ゴミを頻繁に捨てるストレスがなくなります。

LEDライトが付いているので、夕方の現場などで作業をする方にもおすすめ。また、アルミ製パイプを使っており、耐久性があることもポイントです。

④連動無し・乾式タイプ

VC866DZ(マキタ)

VC866DZ

集塵容量(L) 8
仕事率(W) 90
連動機能 無し
機能 充電式バッテリー
重量(Kg) 7.6
商品寸法(cm) 63.3×42.2×39.2
マキタから発売されている「充電式バッテリー」の集塵機です。電源を確保する必要がなく、コードレスなので様々な場所へ持ち運びも可能に。

業務用の清掃に特化していることもあり、運転音も静かに設計されています集塵機の持ち運びを前提に考えている方へおすすめしたい一台。

NT27/1(ケルヒャー)

Kärcher 乾湿両用バキュームクリーナー NT 27/1

集塵容量(L) 27
吸込仕事率 1,150
連動機能 無し
機能 吸引力
重量(Kg) 7.7
商品寸法(cm) 42×42×52.5
ドイツの世界最大清掃機器メーカー「ケルヒャー」の集塵機です。

高性能のフィルターと強烈な吸引力で細かいゴミやホコリを逃しません。
ただ、海外製品からか付属のノズルが大きすぎるなどサイズの問題はあるようです。パワーが強い集塵機を探している方におすすめ。

VC350D(マキタ)

集塵容量(L) 3L
仕事率(W) 50
連動機能 無し
機能 小型
重量(Kg) 2.4Kg
商品寸法(mm) 273 x 195 x 226

マキタから販売されている小型集塵機「VC350D」です。集塵容量は3Lと控えめですが、重量・寸法がコンパクトなので取り回しが良い機種です。Li-ion18Vバッテリを搭載しており、マキタ14.4V機種と比べて1充電あたりの作業量は約30%UP。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は集塵機の選び方とおすすめ8機種を紹介しました!
選ぶ際に確認しておきたい点は、下記の4つです。

最後にまとめておきます。

集塵機のタイプはどうする? 乾湿 or 乾式
電動工具との接続はどうする? する or しない
電動工具との接続は何を使う? コンセント or Bluetooth
容量はどうする? 8L or 15L

集塵機を購入する前は4つの質問に回答してからがおすすめです。また、集塵機は新品で購入した場合高いものだと4万円を超えることもあります。

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