電動ハンマーとは、コンクリートを破壊・削ることができる電動工具です。別名「ハツリハンマー」「コンクリートハンマー」「電動ピック」など色々な名称がありますが、いずれも同じ工具を指します。
電動ハンマーは「コンクリート破壊」の他に
溝堀り・突き固目作業などいろいろな用途に使用できます。2万円程度の安い機種もあり、手を出しやすい価格設定です。
そこで今回は、電動ハンマーを選ぶ時の5つのポイントを紹介します。記事の後半からは、工具屋の私達がおすすめしたい電動ハンマーを厳選して紹介します!
工具選びは難しいイメージもありますが、知ってしまえば簡単です(^^)
ぜひ、最後まで見て下さいね。
電動ハンマーの選び方は?
電動ハンマーを選ぶ際のスペックとポイントをまとめると下記の通りです。
・
打撃能力
・
シャンク
・
電源
・
メーカー
・
大きさ
それでは一つずつ説明していきます(^○^)
打撃能力
最初のポイントは「
打撃能力」です。
電動ハンマーの打撃能力はそれぞれ違います。
打撃の強さは
J(Joule)で表されます。読み方はジュールです。難しいことではありません。
実際に、画像を使って説明します。

上記はマキタの電動ハンマーのカタログ一部です。
この表で最もJouleが高いのが48.9/54.7のHM1511。低いのが2.4/3.9のHK1800Lとなります。Jouleの数値が高ければ、その分打撃能力が高くなります。
高いものだとJouleが70Jの機種もあります。
あくまで参考までですが、Jの数値と作業用途を表にしました。
建設仕事で使わない限りは、
15Jまでの機種で問題ないと思います。
70Jにもなると、質量が30kgを超えるので持ち運びが非常に大変です。その代わり、打撃エネルギーは非常に強いです。
作業環境に応じて打撃能力を選びましょう!
シャンク
そもそもシャンクとは、下記の部分を指します。

上記の突き出ている刃の部分が「
シャンク」です。つまり、
ドリル刃の軸を指します。この部分でコンクリートを破壊したりします(^^)
シャンクには大きく分けて
3つの種類があります。
- 六角シャンク
- SDSマックスシャンク
- SDSプラスシャンク
上記の通り、機種ごとにシャンクの形状が違います。その為、使いたい機種がシャンクの形状と同じであることをチェックしておきましょう。
間違えてしまうと、新たにシャンクを購入したりと手間がかかってしまいます。
電源
電動ハンマーの電源は
AC(電源コード式)と充電バッテリー式に分かれます。
作業場所の近くに電源があれば「電源コード式」がおすすめ。作業時間を気にせず行えます。
逆に電源が無ければ「充電バッテリー式」がおすすめ。また、
作業中にコードが気になる方も「充電バッテリー式」をおすすめします。
メーカー
電動ハンマーを販売しているメーカーは数多くありますが、ここでは特におすすめしたいメーカーを3社紹介します。
電動ハンマーを選ぶ際に迷っている方は、今回紹介するメーカーから購入するのもアリですよ。
マキタ

DIYで使う工具はもちろん、建設現場のプロが使う工具までバラエティ豊かにそろっているマキタ。国内ではトップシェアを誇り、海外にも支店を拡大中です。「工具と言えばマキタ」ととらえている方もおり、日本の工具メーカーでは高い知名度をほこります。
HiKOKI(ハイコーキ)

先ほど紹介したマキタのライバル的存在であるHiKOKI(ハイコーキ)。元々は日立グループの一員でした。18Vと36Vどちらも使用可能なマルチボルトシリーズを開発するなど、独自の技術が工具に使われています。特に、建設工事の職人さんが好んで使用しているイメージです。
ボッシュ

世界的工具メーカーのボッシュ。電動工具市場の基礎を作り上げてきたと言っても良い程で、ハンマードリルなどはボッシュが初めて世に出しました。利便性&安全どちらも最高水準の製品を生み出しており、世界各地で使用されています。
大きさ
電動ハンマーは、機種によって大きさが全く異なります。下記をご覧下さい。

上記はHiKOKIのカタログです。電動ハンマーの仕様を引用しました。
H50SAの質量は8.8kgですが、H90SGともなると質量が33kgになります。
-H50SA
-H90SG

電動ハンマーは、
重量がピンからキリまであります。
打撃能力であるJouel(ジュール)が高くなればその分大きくなりますよ(^^)
その為、打撃能力も考慮しつつ自分に適した重量の電動ハンマーを選びましょう。
電動ハンマーのおすすめ機種
さて、ここまで電動ハンマーを選ぶ際のポイントを紹介しました。参考になれば幸いです。
ここからは、私達工具屋がおすすめしたい電動ハンマーをランキング形式で紹介します。
ランキングは、打撃能力を表すJouelごとに作成しています。ぜひ、参考にして下さいね。
価格はAmazonを参考にしており、2022年1月27日の価格表記となります。
〜6J
6J以下は、電動ハンマーではなく「電動ケレン」と呼ばれるのが一般的。ただ、同じく打撃構造を持っている工具なので合わせて紹介します。
特にフロア材・タイル剥がしに役立ちます。
1位 HK1810 マキタ
タイル、モルタル剥がしから目地落とし、コンクリートのノロ除去まで使用可能なHK1810。他にもPタイルやクッションフロア剥がしにも対応しています。Amazonレビューを見ると海外からの評価も高く、DIY・リフォームのちょっとした作業であればHK1810でも対応可能と言えます。
2位 HK1820 マキタ
販売価格 |
41,920円 |
電源 |
コード式 |
シャンク |
SDSプラスシャンク |
Joule(EPTA基準/旧基準値) |
2.4J/3.9J |
サイズ |
351×102×203mm |
重量 |
3.3kg |
こちらはシャンクが「SDSプラスシャンク」です。先ほど紹介したHK1810と同じくタイル、モルタル剥がしなどの用途に使用可能。低振動を採用しており、ダイヤル+トリガ変速が付いており使いやすい一台となります。
3位 HK180DRGX マキタ
販売価格 |
70,100円 |
電源 |
充電バッテリー式 |
シャンク |
SDSプラスシャンク |
Joule(EPTA基準/旧基準値) |
3.1J/3.9J |
サイズ |
54 x 37 x 14.4 cm |
重量 |
3.4kg |
電源がバッテリー式の珍しいタイプ。コードレスで作業ができるので、取り回しが非常に楽です。AC機と同レベルの力強さがあり、高出力&高効率のブラシれるモーターを搭載しています。近くに電源を確保できない方におすすめです。
上記の販売価格は、本体+バッテリー2本+充電器とケース付きの価格です。
7J〜15J
中型の電動ハンマーで、持ち運びがしやすいタイプです。最初の一台として購入する方も多いですよ(^^)
1位 HM0871C マキタ
販売価格 |
39,875円 |
電源 |
コード式 |
シャンク |
SDSマックスシャンク |
Joule |
11.6J |
サイズ |
59 x 14.6 x 36.7 cm |
重量 |
5.8kg |
ハツリをしている間も「低振動」を実現する、AVT低振動機構を採用しています。エアでおもりをピストンと逆方向へ押し出すことで振動を低減。常にハイパワーで、効率よく作業を行うことができます。
2位 GSH5XN ボッシュ
販売価格 |
27,882円 |
電源 |
コード式 |
シャンク |
六角軸シャンク |
Joule(EPTA基準/旧基準値) |
11J |
サイズ |
10 x 46.5 x 24 cm |
重量 |
5.5kg |
作業中の「粉塵」から保護する構造で、過酷な作業にも対応可能。振動を抑制し、軽い押しつけで11Jの打撃能力が実現。高い打撃力性能を誇ります。コンクリートのはつり作業に適しており、ワンチタッチで先端工具の装着も可能なバランスの良い一台です。
3位 HM001GRMX マキタ
販売価格 |
82,397円 |
電源 |
充電バッテリー式 |
シャンク |
SDSマックスシャンク |
Joule(EPTA基準/旧基準値) |
9.4J/ 12.1J |
サイズ |
長さ496mm×幅113mm×高さ258mm |
重量 |
6.3kg |
「ソフトノーロード」で、ビット先端の暴れを軽減しており”しっかり狙える”が実現。防水保護等級がIP56で粉塵・雨から守ります。また、Bluetoothで無線連動対応なので、集塵機などと連動も可能です。
上記の販売価格は、本体+バッテリー2本+充電器とケース付きの価格です。
16J〜70L
Jouleにもよりますが、重量がかなり重くなるので持ち運びが大変な機種です。ただその分、打撃能力は高いです。
1位 H90SG HiKOKI
販売価格 |
149,600円 |
電源 |
コード式 |
シャンク |
六角軸シャンク |
Joule(EPTA基準/旧基準値) |
70J |
サイズ |
82 x 53 x 22 cm |
重量 |
32kg |
Jouleが700Jなので、打撃能力が非常に強いH90SG。もちろん振動はありますが、4個のハンドルダンパが圧縮されることで振動を吸収し、作業者への負担を低減。グリップは、硬質樹脂&軟質樹脂の二層成形で操作性も向上しています。
2位 HM1511 マキタ
販売価格 |
104,383円 |
電源 |
コード式 |
シャンク |
六角軸シャンク |
Joule |
54.7J |
サイズ |
長さ781mm×幅131mm×高さ266mm |
重量 |
18kg |
マキタ製従来品より打撃エネルギーが65%UP。「AVT」モデルなので低振動です。負荷がかかっていない時は回転数を抑え、部材に当たったら回転数が上がります。効率&安全性どちらも確率している機種です。
3位 GSH9VC
販売価格 |
92,227円 |
電源 |
コード式 |
シャンク |
SDSマックスシャンク |
Joule(EPTA基準/旧基準値) |
16J |
サイズ |
60 x 40.5 x 15 cm |
重量 |
8.5kg |
打撃能力は「16J」と高いレベルでありながら、作業者に優しい二重の振動低減機構も採用。また、狙った場所を外さない「空打ち防止機構」「無段変速ダイヤル」も採用されており、作業性もUPしています。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は電動ハンマーを選ぶ際のポイントと、おすすめの電動ハンマーを厳選して紹介しました!参考になれば幸いです(^^)
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