【2022年版】フィニッシュネイラのおすすめ機種・選び方をご紹介

住宅の内装工事などでよく登場する工具である「フィニッシュネイラ」 巾木(はばき)や窓枠の取り付けなど、細い溝などに打ち込む際に使います。 最近では、内装工事の職人さんに限らず、本格的にDIYをする方にもよく利用される工具です。

「仕上釘打機」とも呼ばれるフィニッシュネイラですが、みなさんはどのような工具だかご存知でしょうか?

今回の記事では、そんなフィニッシュネイラに関する解説と、種類や正しい選び方、さらにはオススメの種類をご紹介いたします。 フィニッシュネイラの購入を考えていた方や、フィニッシュネイラのことをよく知らないという方は、ぜひ参考にしてみてくださいね!

フィニッシュネイラってどんな工具?

フィニッシュネイラとは、住宅の内装工事などでよく登場する釘を打ち込む工具です。 仕上釘打機とも呼ばれます。 同じ商品なのに名前がいくつもあって混同されやすいのですが、メーカーが商標登録しているため同じ名前を使えないためです。

巾木や廻り縁を取り付ける際に、または化粧材を取り付ける際などによく利用されます。 人の目につく場所に使用することが多いので、一般的には素材の色にあった目立ちにくい釘が使用されます。

巾木などはとくに細い溝になることが多いので、フィニッシュネイラの先端の形状は細く作られています。

使用する釘について

(引用:MAX公式サイト

フィニッシュネイラでは、2種類の釘が主に使用されます。

  • 仕上げ釘・・・頭径1.9mm、軸径1.25~1.3mmの仕上げ釘
  • 超仕上げ釘・・・頭径1.4mm、軸径1.25~1.3mmの仕上げ釘。普通の仕上げ釘よりさらに小さいつくり。
人の目につく場所に使用することが多いので、通常は対象の色にあった釘の色を使います。 そのため仕上げ釘には、白い壁にあう白、木目に馴染む茶色・ベージュなど、さまざまな色の種類があります。

仕上げ釘と超仕上げ釘の使い分けは、より釘を目立たせたくないかどうかです。 釘の頭の部分(頭径)が大きければ大きいほど、釘の保持力が強くなりますが、外から見て目立ちやすくなります。 保持力をとるか、目立ちにくさととるかで、釘の大きさを判断しましょう。

似ている工具

ピンタッカーの例


タッカーの例

フィニッシュネイラにはタッカー・ピンネイラなど似たような形状・名称の工具が多くありますよね。 混同しやすいそれぞれの工具ですが、基本の構造は同じで、ステープルや釘などを打ち込む工具です。


イメージとしては、文房具用のホチキスがさらに大きく強力になったような感じです。 (文房具のホチキスの芯は足がまがるのにたいして、工具のタッカーやそれに付随する工具は釘のように足がまっすぐに刺さります。)

メーカーが商標登録をしているので、各メーカー違った名称で工具を販売しています。 以下で横に並べたそれぞれの工具は、通常同じものを指します。

  • タッカー/ステープル用エアネイラ
  • ピンタッカー/ピンネイラ/ピン釘打機
  • フィニッシュネイラ/仕上釘打機/面木釘打
  • ブラッドネイラ/ブラッド釘打機/フロア用釘打機
それぞれ、別の種類の釘を使用します。

種類と選び方

フィニッシュネイラにはいくつかの種類があります。 お手持ちのバッテリーや、打ち込みたい対象の素材などに合わせて、ご自身にあったフィニッシュネイラを選びましょう。

エア式/充電式

フィニッシュネイラは大きくわけてエア式充電式の2つがあります。
エア式フィニッシュネイラの例

エア式はエアコンプレッサーを使用して、空気圧の力で釘を打ち込むタイプです。 以前はエア式が圧倒的に主流でしたが、最近は性能の良い電動のタイプも増えてきました。

バッテリーが付属していないので、充電式と比べて圧倒的に軽いのが特徴です。 天井ちかくに打ち込むことも多く、長時間作業にかかることもあるので、軽いほど疲れにくく作業ストレスが減ります。

ただ、コンプレッサーを用意しなければならないことと、エアホースの取り回しが面倒になるという点がデメリットとなります。

充電式フィニッシュネイラの例

 

(引用:MAX公式サイト

充電式は、バッテリーを使用してコードレスで使えるタイプです。 さまざまな角度でどんどん釘を打ち込むには、コードレスの機動性の高さは重宝します。

ただ、バッテリーが付属しているので重量が重くなり、長時間作業を続けるには手に負担がかかることもあります。 充電式のもうひとつの利点といえば、バッテリーの互換性です。 新しくコンプレッサーなどを用意しなくても、既に他の工具で使っているバッテリーを使いまわせます。

高圧用/常圧用

(引用:MAX公式サイト

エア式のフィニッシュネイラは、高圧用常圧用の2種類があります。 圧力の違いによって、使用するエアコンプレッサーも違ってくるので、事前に確認をしましょう。

  • 高圧用・・・1.2~2.3MPa(12~23kgf/cm2)で使用。パワフルで安定した打込力がある。
  • 常圧用・・・0.39~0.83MPa(4~8.5kgf/cm2)で使用。高圧用より長時間の使用に向く。

主なメーカー

MAX

(引用:MAX公式サイト

マキタ

ハイコーキ

フィニッシュネイラはさまざまな有名・無名メーカーから販売されています。 とくに人気のメーカーは、マックス・マキタ・ハイコーキの3社です。 フィニッシュネイラのパイオニア的な存在であるマックスは、エアー工具に強いメーカーです。

電動工具・文具・オフィス用品なども取り扱っています。 マキタとハイコーキは言わずと知れた2大電動工具メーカーです。 エア式はもちろん、充電式のフィニッシュネイラにも力をいれています。

フィニッシュネイラを購入するなら、上記のどのメーカーのものを買っても間違いはありません。 どのブランドか迷ったら、既にお手持ちのバッテリーが使いまわせるフィニッシュネイラを購入するか、使い慣れているブランドを選ぶとよいでしょう。

おすすめのフィニッシュネイラをご紹介!

フィニッシュネイラの特徴や種類の違いが理解できましたか? ここからは、工具のプロのアクトツールが選んだオススメの機種をご紹介します!

エア式

マックス 高圧フィニッシュネイラ HA-55SF1(D)

まずは、マックスの高圧フィニッシュネイラHA-55SF1です。 先端の厚みが極力薄く、そして丸く作られているので、いままで施行しづらかった箇所にもしっかりと入ります。

ヘッド部分には、すっぽりと覆うシリンダキャッププロテクタが。 リフォーム・内装作業時でのクロスや部材への傷つきを防止してくれます。 さらには安全装置であるメカニカル方式・トリガロック装置が装備されているので、いざというときも安心です。

適合ネイル 15~55mm
使用空気圧 1.0~2.3 MPa
ピン装填数 100本(1連)
質量 ‎1.2 kg
機体寸法 27 × 6 × 23 cm

マックス 常圧フィニッシュネイラ TA-235FN3/LU

こちらは、マックスの常圧フィニッシュネイラTA-235FN3です。 重さは1kgほどでとても軽いので、取り回しがしやすく、長時間の使用でも腕が疲れにくいモデルです。 高圧用と比べてより長い時間使用できます。 常圧用といっても十分パワーがあるので、棚の取り付けやフローリング張りなど、自宅でDIYをする方にも向いています。

適合ネイル 15~35mm
使用空気圧 0.5~0.7 MPa
ピン装填数 100本(1連)
質量 ‎1 kg
機体寸法 26 × 6 × 22 cm

マキタ 高圧エア釘打 AN636H

続いては、マキタの高圧釘打機AN636Hです。 内部構造・材質等を見直し、従来機よりもさらに高耐久を実現。 メーカーの24ヶ月保証もついているのが心強いです。

タフかつコンパクトが売りで、従来モデルからトップキャップ幅がさらに7mm細くなっています。 先端は細く(新・スパイクスリムノーズ)狙いやすく、全周スパイク形状でどの角度でも滑りにくいです。 低反動設計なので、腕にかかる負担を軽減してくれます。
適合ネイル ワイヤ釘:32~65mm シート釘:26~65mm(ワイド)
使用空気圧 1.18~2.26 MPa
ピン装填数 ワイヤ釘:200~400本 シート釘:200本
質量 ‎‎2.1 kg
機体寸法 28.4 × 12.5 × 30.2 cm

ハイコーキ 高圧仕上釘打機 NT55HM2

こちらは、ハイコーキの高圧仕上釘打機NT55HM2です。 ハイコーキが特許を取得しているスマートプッシュ機構が搭載され、すっきりした先端部で打つ場所が見やすくなっています。

硬い木材への打ち込みも最後まで釘をガイドしてくれるので、仕上がりがきれいになりますよ。

空打ち防止機構が搭載。 こちらもハイコーキが特許を取得しています。
釘がなくなって空打ちをすると対象に傷がついてしまいますが、こちらのモデルは空打ちによるキズ付けを未然に防いでくれます。
適合ネイル 仕上釘:15~55mm 超仕上釘:15~50mm
使用空気圧 0.98~2.26 MPa
ピン装填数 100本(1連)
質量 ‎1.2 kg
機体寸法 ‎25 × 5 × 23 cm

充電式

マックス 充電式フィニッシュネイラ TJ-35FN2-BC/1850A

まずは、マックスの充電式フィニッシュネイラ TJ-35FN2-BCです。 圧倒的な打ち込み力と低反動が強みです。 強力モータと形状を工夫した打ち込み用バネで、35mmフィニッシュネイルを軽快に打ち込めます。

また、平打ちも斜め打ちでもしっかりと打ち込み可能です。
充電式なので、移動が多く、エアホースの取り回しが難しい作業に向いています。 下地や内装、リフォーム・型枠・木工など各種作業にオススメです。

LEDライト機能が搭載されているので、冬場の夕方の屋外作業や、屋内の照明の届きにくい所での作業にも役立ちます。

適合ネイル 15~35mm
ピン装填数 100本(1連)
バッテリー 18V
1充電当たりの作業量(目安) 約4,000本
質量 ‎5.36 kg
機体寸法 39 × 38.6 × 17 cm

マキタ 充電式仕上釘打 40Vmax FN001GRD

こちらは、マキタの充電式仕上釘打FN001GRDです。 40Vmaxのパワフルさが強みで、下地に左右されにくいパワフルな打込み力を発揮します。 厚さ4mmの薄型ノーズ(ノーズアダプタ装着時)と中央射出口で狙いやすく、釘跡も目立ちにくく綺麗に仕上げられます。

打ち込みに合わせてウェイトが動く、カウンターウェイト方式を採用。 前後の振動を相殺するので、打込み時の反動やブレを低減してくれます。 さらには、防じん・防水保護等級はIP56を取得。 本機はもちろん、バッテリーも、粉じんや水による影響を受けにくいように設計されています。

適合ネイル 仕上釘:15~40mm
ピン装填数 100本
バッテリー 36V(40Vmax)
1充電当たりの作業量(目安) 仕上釘:約5,000本
質量 ‎5.86 kg
機体寸法 26.5 × 8.6 × 24.3 cm

ハイコーキ コードレス仕上釘打機 マルチボルトシリーズ NT3640DA(NNK)

マルチボルト(36V)コードレス仕上釘打機:NT3640DA

最後は、ハイコーキのコードレス仕上釘打機NT3640DAです。 36Vのマルチボルトシリーズの商品です。 コードレスの機動性にパワフルさを兼ね備え、強力スプリングによる高い打込み力を発揮します。

マキタ同様、衝撃を吸収してくれるカウンターウェイト構造を搭載。 強力な打ち込み力と低反動で、長時間の作業でも疲れを軽減してくれます。 先端がは細く、狭い場所でも狙いやすいスマートノーズ採用しています。

適合ネイル 15~40mm
ピン装填数 100本(1連)
バッテリー 36V
1充電当たりの作業量(目安) 約4,000本(2.5Ah)
質量 ‎4.34 kg
機体寸法 39.8 × 37.4 × 16.4 cm

まとめ

いかがでしたか?

今回は、内装工事には欠かせないフィニッシュネイラを解説させていただきました。 エア式や充電式、高圧や常圧に、釘の色の違いまで、フィニッシュネイラにはさまざまな種類と特徴があります。

使う対象や状況に合わせて最適なフィニッシュネイラを見つけてみてくださいね。 それでは、また次回の記事でお会いしましょう!