【工具屋解説】ハイコーキのコンプレッサーの選び方とおすすめ機種

空気を圧縮してさまざまな用途に使うことができるエアコンプレッサー。ほとんどの建設現場に一台はある印象で、エアカッターや釘打ち機を使う職人さんならば必ず持っているイメージです。

その中でハイコーキ製のエアコンプレッサーは市場でも人気機種の一つとなります。しかしエアコンプレッサーは容量などの大きさも異なり、機種もさまざま。そのため「どの機種がいいのかわからない...」と悩んでいる方も多いでしょう。

そこでこの記事では、エアコンプレッサーの選び方に加えて、オススメのハイコーキ製エアコンプレッサーを4機種紹介します!はじめてエアコンプレッサーを購入する方にもわかりやすく紹介するので、ぜひ最後までチェックしてください!

エアコンプレッサーの選び方と種類

まずはエアコンプレッサーの選び方について紹介します!とは言ってもそこまでむずかしくはなく、下記5つを中心に選んでいけば問題ありません。

-タンク容量
-吐き出し空気量
-馬力(出力)
-タンク内最高圧力
-用途


初めて聞く単語もあるかもしれませんが、どれもカンタンです。
一つずつ見ていきましょう。

タンク容量

エアコンプレッサーを選ぶときに重要なのが「タンク容量」です。エアコンプレッサーは空気を圧縮する工具なので、溜めておくタンクが必要となります。

溜めることができる空気量が多ければ、その分作業時間を増やすことができます。

そのためもし長時間の作業をする予定があるならば、タンク容量の大きい機種を選ぶのがオススメです。

吐き出し空気量

エアコンプレッサーを起動してすぐに使いたい方は吐き出し空気量が大きい機種を意識して選ぶことが大切です。

「吐き出し空気量」というのは、エアコンプレッサーのタンク中に空気を溜められる量と時間を表した数値です。「吐き出し」と書いてはありますが、じっさいは「空気を溜める数値」を表しています。

少しややこしいのですが、エアコンプレッサー業界では「吐き出し空気量」「空気吐出量」と表記するのが一般的です。たとえばハイコーキの「EC1445H3(CTN)」と「EC1445H3」の吐き出し空気量は下記のとおりとなります。
機種 吐き出し空気量
EC1445H3(CTN) 95L/min
EC1445H3 95L/min
どちらも「95L/min」となっていますが、つまりエアコンプレッサーの空気が1分間に95L溜まるという意味です。

カンタンに言えば、吐き出し空気量の数値が高ければ、その分空気が溜まるスピードが早いことになります。

馬力(出力)

次に確認しておきたいのが、エアコンプレッサーの馬力とエアツールの空気消費量です。メーカーによっては「馬力」ではなく「kw」や「消費空気量」などで記載されています。

先ほど「吐き出し空気量」について説明しました。
おさらいですが、吐き出し空気量とはエアコンプレッサーが1分間でタンク内に吸い込むことができる空気の量と時間です。

吐き出し空気量は、馬力によって左右されます
また、エアコンプレッサーで圧縮した空気を排出する為には、エアツールを使うのが一般的。エアツールはゴミを吹き飛ばす際に使うものですが、ほとんどの商品に「空気消費量」が記載されています。

これはあくまで例ですが、例えば1分間で50Lしか空気を作れないエアコンプレッサーがあったとします。一方、上記のエアツールは1分間で220L空気を消費します。

1分間で220L消費するのに対して50Lしか供給できないので、供給する空気が足りなくなってしまいますよね...

そうならない為に、エアコンプレッサーの馬力とエアツールの空気消費量を見比べることが大切です。具体的な方法として、エアツールに書いてある「消費空気量」を確認しましょう。

一方エアコンプレッサーは取扱説明書に「馬力」や「Kw」と書いてあります。 馬力やKwによって空気量の目安があります。 下記が早見表となるので、参考にして下さい。
給油式コンプレッサー(馬力/Kw) 空気量
1馬力 75L/min〜
2馬力 160L/min〜
3馬力 235L/min〜
5馬力 390L/min〜
7.5馬力 570L/min〜
10馬力 740L/min〜
15馬力 1075L/min〜
20馬力 2.0㎥/min~
30馬力 3.7㎥/min~
エアツールの空気消費量を確認し、コンプレッサーの空気量と比較してみましょう。上記の早見表の通りですが、エアコンプレッサーの馬力が大きくなれば、比例して供給できる空気量も上がります。

使用するエアツールの空気消費量によっては、馬力(Kw)の大きいエアコンプレッサーを選ぶ必要があるので注意して下さい。ただ、最低条件としてエアコンプレッサーは1馬力(0.75kw)以上の機種を選びましょう

1馬力以下だと、使用できるエアツールが限られる為です。 逆に、一般的な家庭で使用できるエアコンプレッサーは2馬力までが限界となります。

3馬力以上だと電気系統の確認をする必要があることも、覚えておいて下さいね。

タンク内最高圧力

タンク内最高圧力とは、文字通りタンクの中で最高どのくらい圧力を上げられるかを数値にしています。 タンク内の最高圧力が高ければ、タンクが低下するまでの時間は長くなります。

つまり、その分作業できる時間が長くなります
一般的なエアコンプレッサーの場合、タンク内最高圧力は0.8Mpa程度です。

エアコンプレッサーはDIYや建設現場など様々なシーンで使われるので、スペックもピンからキリまであります。とは言っても、DIYなどで使用するのであれば「タンク内空気圧力:4.6Mpa」はオーバースペックとなるでしょう。

一般的なDIYであれば、タンク内空気圧力は0.8〜1Mpaの機種で十分こと足りると思います

用途

最後に用途です。用途によってはタンク容量の大きい機種を選ぶ方が良いので、下記の表を参考にしてください。
タンク容量 用途
エアカッター・釘打ち機を使う 8L
エアブラシを使う 8L
タイヤの空気入れ 8〜13L
タイヤ交換 30L
カップガン・スプレーガンを使う 30L
サンドブラスト 30L
エアダスター・エアブローでの清掃を行う 30L
タイヤの空気入れで幅があるのは、タイヤの大きさで容量は異なるためです。一方タイヤの交換や、カップガンを使うのであれば長時間の作業が予想されます。そのためタンク容量も大きい機種がオススメです

オススメのハイコーキのエアコンプレッサー

ここからはオススメのハイコーキ製エアコンプレッサーを紹介します!

12L

EC1445H3

大容量&高耐久が特徴の「EC1445H3」です。パワフルなDCブラシレスモーターを採用しており、「540L(タンク内空気量45気圧×12L」の大容量コンプレッサー。

さらに特殊コーティングシリンダーと耐久性の高い主要部品を使っており、点検時期お知らせは1,200時間となっています。また、トップカバーを外すことでフィルタに付いた粉塵の除去ができ、お掃除もよりカンタンに。

作業に合わせて「パワーモード」「パワーモード(新Vモード)」「静音モード」と3つあり、用途に合わせて使い分けることもできます
型番 消費電力(W) 最高圧力(MPa) 吐出空気量(L/min) 空気タンク(L) 騒音値(dB) 質量(Kg)
EC1445H3(CTN) 1,500 4.4(44.9) 一般圧:95 高圧:80 12 59(55) 15.8Kg
EC1445H3(CS) 1,500 4.4(44.9) 80 12 59(55) 15.8Kg
EC1445H3(CN) 1,500 4.4(44.9) 95 12 59(55) 15.8Kg
※なお上記3機種はすべて同機種ですが、 ・CTN:常圧高圧兼用 ・CS:高圧専用 ・CN:常圧専用 使用できる圧力が異なるため、用途によって使い分けてください。 また、騒音値は「静音モード」使用時は「55dB」となります。

EC1445H2

もし前述した「EC1445H3」について「価格が高すぎる...」と予算の問題がある場合は、前機種である「EC1445H2」を検討しても良いと思います。騒音値はやや大きく、質量も少し重くなりますが、その他の性能を見るとあまり差はありません。
仕様 詳細
出力(W) 1,250
最高圧力(MPa) 4.4(44.9)
吐出空気量(L/min) 一般圧:105 高圧:80
空気タンク 12
騒音値 64(62)
質量 16

8L

EC1245H3

上記で紹介した「EC1445H3」より、もう少しコンパクトな機種が良い方にオススメなのが「EC1245H3」です!

360L(タンク内空気量45気圧×8L)」のコンプレッサーですが、建設現場でも十分使用できます。たとえば「パワーモード」時は「ねじ打ち機」「エアインパクト」の他「50〜90mm釘打機」を使用でき、静音モードではタッカや仕上げ釘打ち機を使用するのに適しています
型番 消費電力(W) 最高圧力(MPa) 吐出空気量(L/min) 空気タンク(L) 騒音値(dB) 質量(Kg)
EC1245H3(CTN) 1,450 4.4(44.9) 一般圧:107 高圧:83 8L 59(55) 13.5
EC1245H3(CS) 1,450 4.4(44.9) 83 8L 59(55) 13.5
EC1245H3(CN) 1,450 4.4(44.9) 107 8L 59(55) 13.5
※なお上記3機種はすべて同機種ですが、 ・CTN:常圧高圧兼用 ・CS:高圧専用 ・CN:常圧専用 使用できる圧力が異なるため、用途によって使い分けてください。 また、騒音値は「静音モード」使用時は「55dB」となります。

EC1245H2

 

また、タンク容量「8L」でコスパの良い機種をお求めの方は、EC1245H2を検討しても良いでしょう。

先ほど紹介した「EC1245H3」の前機種となります。騒音値こそEC1245H3よりも大きくなるものの、他の仕様について大きな差はありません。そのため全機種でも問題ない方は、こちらの機種を選んでも良いかもしれません。

仕様 詳細
出力(W) 900
最高圧力(MPa) 4.4(44.9)
吐出空気量(L/min) 一般圧:105 高圧:70
空気タンク 8
騒音値 64(62)
質量 13Kg

補助タンクの紹介

それでは最後に補助タンクの紹介です。補助タンクとは名前のとおり、エアコンプレッサーの容量を増やす役割を持っている後付けのタンクとなります。

たとえば「8L」のエアコンプレッサーを使用しており「もう少しだけ使いたいけど圧力不足で使えない...」と言った時に活躍する商品です。

エアタンク UA3810A

エアタンク画像
(引用:ハイコーキ

空気タンク量「38L」のUA3810Aです。

空気タンク内最高圧力(MPa) 0.98(10kgf/cm2)
空気タンク量(L) 38
外径寸法(幅×奥行)(mm) 600×308×414
質量(Kg) 15.9
空気取り出し口 一般圧カプラ(メス)×2
圧力計 2個(エアタンク内圧力用×1・空気取出圧力用×1)

エアタンク UA545H2

高圧/一般圧対応エアタンク画像
(引用:ハイコーキ

先ほど紹介したUA3810Aの「38L」まではいらない、という方にオススメなのがUA545H2です。空気タンク量は「5.5L」と控え目ですが、「あと少しだけ作業を続けたい...」という方にオススメのエアタンクとなります。

空気タンク内最高圧力(MPa) 4.4MPa(44.9kgf/cm2)
空気タンク量(L) 5.5L
外径寸法(幅×奥行)(mm) 555×121×292
質量(Kg) 3.4
空気取り出し口 一般圧カプラ(メス)×1個・高圧カプラ(メス)×1個
圧力計 45気圧専用メスカプラ1個

まとめ

いかがでしょうか? ハイコーキではメイン機として「EC1445H3」と「EC1245H3」の2機種を販売しています。大手メーカーの信頼性と確かな性能を持っているので、ぜひハイコーキ製エアコンプレッサーを検討してはいかがでしょうか!

ただ、エアコンプレッサーは新品で買うとかなり高額のもまた事実...

買い替えたいけど予算がない...
今の機種を使い続けるしかないなあ

と悩んでいる方もいると思います。そんな時は、ぜひアクトツールのオンラインショップをチェックしてみませんか?2022年12月20日現在、アクトツールでは「55,000円(税込)〜」ハイコーキ製のエアコンプレッサーを販売しています!

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