【安全】ディスクグラインダーの使い方ガイド

木工関連ではあまり使うことはありませんが、金属などの硬い素材を加工・切断する際に活躍する電動工具が「ディスクグラインダー」です。

また塗装前の下地調整などでもよく使われることがあり、手で研磨するよりも圧倒的に早く作業ができるため、プロにとっても必需品の電動工具です。

しかし作業が捗る反面、使い方を間違えると大きな事故につながることもあるため、利用する際には慎重に扱わなければなりません。

この記事でわかること
・主な使用用途
・正しい使い方
・安全に使う際の注意点
初心者の方にもわかりやすく解説していきたいと思います!
実際に起きてしまった事故例なども紹介していきますので、本記事を参考にしながらディスクグラインダーの正しい使い方や知識を身に付けるようにしましょう!

ディスクグラインダーの用途は?

ディスクグラインダーはさまざまなシーンで利用できますが、正しい使用用途は以下のとおりです。
  • 切断
  • 研磨
  • 研削

砥石を高速で回転させることで、これらの用途に利用していきます。

なお取り付ける砥石には切断用や研磨用など、加工する素材別にさまざまなラインナップがあるため、用途に応じてディスクの種類を選択する必要があります。

研磨用のディスクを取り付ければ塗装前の下地調整として利用でき、旧塗膜を簡単に削り落とすことができるため、作業効率も格段に上がります。

またダイヤモンドカッターなどをディスクに取り付けることで、ディスクグラインダーでもタイルやブロックなど硬質な材料も簡単に切断できます。

切断後の断面もキレイで作業効率もいいため、外構・タイル関連の職人さんなどにとっては必須の電動工具です。

ディスクグラインダーの使い方は?

作業効率も上がり便利な電動工具が「ディスクグラインダー」です!
しかし、正しい使い方をしなければ大きな事故につながる可能性もありますので注意が必要です。

そこでここからは、より具体的なディスクグラインダーの使い方を解説していきます。
使ったことがない方は参考にしてみてくださいね。

正しい使い方の手順

①保護メガネ・革手を準備する 保護メガネ

ディスクグラインダーは、1万回転以上の高回転で素材を加工していく電動工具になるため、作業中は火花や切粉などが飛び散ります。
粉塵も多く発生し、砥石や材料が欠けると勢いよく飛んでくることがあります。

それらが目に入ったりする危険性も充分に考えられます。
ディスクグラインダーを使う場合は保護メガネを必ず着用するようにしましょう。
また、手袋は軍手ではなく作業用の革手袋を使用するようにしてください!

②切断する材質に合ったディスクの準備 ディスク

先程も少し解説したように、ディスクグラインダーにはさまざまな砥石(ディスク)がラインナップされています。

加工や切断をする素材に合わせたディスクでなければ、砥石の破損にもつながってしまいます。
材質に合わせたディスクを準備しましょう。

③ディスクの取り付け

ディスクの準備ができたらグラインダー本体に取り付けをします。
取り付けを行う際は、絶対にコンセントを抜き、電源が入っていない状態でディスクを取り付けてください。

取り付けをする際には、「アジャストレンチ」と呼ばれている専用工具を使用していきます。

アジャストレンチ

グラインダー本体上部には大きめのボタンがあるため、それを押し込みながらディスクを回してみてください。

するとディスク自体がどこかのタイミングでロックされるため、動かないことを確認したらアジャストレンチを使い、正面に取り付けされているナットを反時計回しに回転させて緩めてください。

以上で取り外しは完了になります。
今の反対の手順で新しいディスクの取り付けもするようにしてください。

取り付けられたら、空中で試運転を行ってみましょう!

④作業スペースの確保

次に作業スペースの確保も事前にしておく必要があります。

ディスクグラインダーを使用する場合、特に金属関係の加工の際には火花が周囲に飛び散ります。
燃え移りやすい物や火の元となるものは置かないようにしましょう。

⑤加工する材料を固定する

ディスクグラインダーを使う際には、加工をする材料をあらかじめ固定しておきましょう。

加工をしている際に材料が動いてしまったりすると、慣れていないうちは怪我する要因にもなるため、きちんと固定しておくことを忘れないでください。

⑥材料を加工する

ここまで準備ができたらいよいよ加工をしていきましょう。

電源およびバッテリーを装着させたら、本体下部などに設置してある電源をONにしてみてください。
その際に、ディスクグラインダーは急に高回転をするため、遠心力などで本体を落とさないように注意してください。

回転も安定してきたら対象物を加工し、作業を中断する際には電源をOFFにしてください。

また使っていないときは予期せぬ衝撃で電源が入ってしまわないように、必ずコンセントやバッテリーを取り外すようにしてください。

【初心者向け】使用方法の参考動画

具体的なディスクグラインダーの使用方法やシーンなどは、コメリ公式のYouTubeチャンネルが参考になります。
動画内ではディスクグラインダーの使い方として、
  • ディスクグラインダーの概略説明
  • 鉄材の研削・バリ取り
  • 鉄材のサビ落とし
  • 木材の表面仕上げ

などが解説付きで紹介されています。

初めてディスクグラインダーを使う人に向けて、わかりやすく紹介されています。
ぜひご覧ください。

ディスクグラインダーを使う際の注意点は?

高速で回転するディスクグラインダーは、プロでも事故を起こしてしまう電動工具のひとつです。

怪我や事故を起こさないためにも、利用する際には以下のポイントに注意を払いながら作業をしていくようにしましょう。

安全に利用するポイント

①安全に作業できるスペースの確保

無理な体制での作業は危険をともないます。
安全に作業をするためにも、安定した場所で作業できるスペースを確保するようにしてください。

先ほども述べたように、金属などを加工する際は火花が飛び散ります。
ですので、燃え移りそうなものは絶対に置かないようにも気を付けましょう。

②両手持ちで作業する

ディスクグラインダーで作業をおこなう際には、片手ではなく「両手」で作業するようにしましょう。
万が一加工中にディスクが弾かれてしまうと、片手の場合は怪我をする要因になるため注意が必要です。

また「補助ハンドル」を取り付けたうえで作業するほうが安定します。
金属などの切断・研削加工をする場合は特に弾かれやすいので、基本的には補助ハンドルを付けてから作業するようにしましょう。

③電源やスイッチのON・OFFに注意

ディスクグラインダーを利用していないときには、必ずスイッチをOFFにしたうえでコンセントから電源を抜いておきましょう。
※充電式の場合はバッテリーを外す

これを怠ってしまうと、知らない内にスイッチがONになっていて、電源を入れた瞬間に急にグラインダーが回転し始めたりして事故の原因となります。

④保護具を着用する

金属加工などをグラインダーでおこなっていると、火花や鉄粉などが高速で飛散してきます。

目などに入ってしまうと最悪の場合、失明してしまうこともあります。
作業中は革手袋・保護メガネ・防塵マスクなどの保護具は着用するようにしましょう。

実際に起きた事故例

手持ち式グラインダーで鋼板切断面のバリ取り作業中、回転中の研削といしが当たり死亡
発生状況:この事故は、鋼板の切断面のバリ取り作業を手持ち式グラインダーでおこなっているときに発生したものである。
災害発生当日、鋼板の切断面のバリを手持ち式電気グラインダーで除去する作業を開始した。
午後2時半頃、悲鳴が聞こえたので、他の場所にいた別の作業者が駆けつけてみると、作業台の傍らで血を流し、倒れているのを見つけた。
その後、被災者は病院に搬送されたが、数日後に死亡した。
災害は、グラインダーを使用したバリ取り作業中に、何らかの原因によりグラインダーが跳ね、その拍子に体に回転中の研削といしが当たったものであった。
被災時、長袖・長ズボンの作業服を着用し、安全靴と軍手を使用していたが、それ以外の個人用保護具は使用していなかった。
なお、使用していたグラインダーの研削砥石には破損個所はなく、研削砥石には開口角180度の金属製の覆いが取り付けられていた。
また作業していた作業台の周囲には材料や道工具が積み上げられており、作業スペースは最も狭い個所では巾70cm程度であった。
そのため、グラインダーが跳ねたとき、かわすことができなかった。

(引用:職場のあんぜんサイト

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まとめ

ディスクグラインダーはタイルの加工や金属の切断など、ディスク砥石を替えるだけで幅広い用途で利用できて作業効率も上がる便利な電動工具です。
ただし事故も多い電動工具になるため、利用する際にはきちんと安全管理を徹底するようにしましょう。

今回紹介した内容をしっかり頭に入れて、正しくディスクグラインダーを使用しましょうね!

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