【2023年版】マキタの発電機のおすすめ機種・選び方
「人の暮らしと住まい作りに役立つ工具」を目標にしているマキタは、災害時や現場で役立つ発電機の販売も行なっています。
発電機は電気の設備がととのっていない場所で使用されることも多く、立ち上げたばかりの現場事務所などに一台置いてあることも多い印象です。
マキタから販売されている発電機は「5機種」と少数精鋭ながら、どれも高性能です。しかしそれぞれ出力などの性能や形状も異なるため「どれを買えばいいんだろう...?」と迷う方もいると思います。
そこで記事前半からは、「発電機」を選ぶときのポイントを4つ紹介します。
記事後半からはオススメのマキタ製発電機をピックアップするので、ぜひ参考にしてくださいね(^^)
発電機の選び方の基準は?
(引用:アクトツール オンラインショップ)
これから発電機を購入する方は、下記4つのポイントを意識することが大切です。
-出力(kVA)
-インバーターの有無
-カバータイプとフレームタイプ
-機能
どれもむずかしいことではないので、次章から一つずつ見ていきましょう!(^^)
出力(kVA)
発電機選びでもっとも大事なのが「出力」です。発電機の役目は電気を出力して、電化製品を動かすことです。
しかし出力する電気は発電機によって異なるため、使用する電気機に合った発電機を選ぶことがポイントです。
たとえば「500Wの電気がないと動かないパソコン」が合ったとします。
そこで「出力100Wの発電機」を用意しても、パソコンを動かすことはできません。
そのため「発電機の出力(W)」>「使用する電化製品の消費電力(W)」にすることが大事です。また、「発電機の出力(W)」と「使用する電化製品の消費電力(W)」が同じでもNGです。理由はカンタンで、多くの電化製品は「起動時にかかる消費電力」があるためです。
たとえば重い物を押すとき最初は力を入れ、その後は一定の力で押していきますよね。電化製品も同じです。
よく建設現場で使われる「水中ポンプ」の起動時にかかる起動電力は、消費電力の「約2.1倍〜約4倍」程度だと言われます。
そのため発電機を選ぶときはかならず「発電機の出力」>「使用する電化製品の消費電力」であることが大切です。
ちなみによく使われる電化製品の消費電力と起動時にかかる電力を下記でまとめたので、合わせて参考にしてくださいね。
電化製品 | 消費電力(W) | 起動時にかかる電力(W) |
ノートパソコン | 200W | 200W |
TV(37型) | 300W | 300W |
コーヒーメーカー | 650W | 650W |
電気ポット | 1,000W | 1,000W |
ハロゲンヒーター | 1,000W | 1,000W |
電気ドリル | 300W | 600W |
インパクトレンチ | 500W | 1,000W |
電動丸のこ | 600W | 1,200W |
電子レンジ | 1,000W | 1,800W |
電気カンナ | 1,200W | 3,000W |
小型クーラー | 200W | 800W |
電気芝刈機 | 400W | 900w |
水銀灯 | 400W | 1,600W |
水中ポンプ | 500W | 2,000W |
電動丸のこは起動時に「消費電力」の2倍も電気を消費するなど、意外にも電気を消費することがわかると思います。
また水中ポンプは「4倍」もかかります。
そのためお使いになる電化製品の「起動時にかかる電力」を確認しつつ、適切な出力の発電機を選ぶことが大切です。
kVAとは?
発電機の出力はほとんど「kVA」と表示されます。kVAとは「VA(ボルトアンペア)×1,000」をした数値です。ちなみに1kVA=1,000VAとなります。
発電機の仕様書を見ると「〇〇kVA」と書いてあり、丸に入る数字が大きければたくさんの電気を出力する発電機となります。
インバーターの有無
発電機を選ぶときは「インバーター」の有無もポイントです。インバーターとは、周波数をととのえて電気の出力を安定させる装置を指します。たとえばインバーターが付いていない発電機にパソコンをつないで使っていたとします。
インバーターがないと、使っている途中でシャットダウンしたり画面が消えたりする可能性が高いです。安定して電気が出力されていないためです。
しかしインバーター付きの発電機ならば安定して電気を供給するので、途切れたり止まったりする可能性は低くなります。つまりインバーターが付いている発電機ならば、より安定して電化製品を使用することが可能です。
ただその分、インバーター有りの発電機はコストも高くなる傾向にあります。一方インバーターが無い発電機はコスパが良いです。
電気を安定させる必要がない「ヒーター」や「扇風機」ならばインバーター無しを検討しても良いと思いますが、精密機械を使用する場合は電気を安定して出力させる必要があるので「インバーター有り」を選ぶ方が良いでしょう。
カバータイプとフレームタイプ
発電機には形状が異なる「カバータイプ」と「フレームタイプ」があります。最初に結論を言うと、より静かな発電機が良いなら「カバータイプ」を選びましょう。一方「静音性よりもコスパを重視したい!」と言う方は、フレームタイプを検討しても良いと思います。
カバータイプ
(引用:マキタ公式カタログ)
上記画像のとおり、発電機がカバーでおおわれているのがカバータイプです。エンジン部分もカバーでおおわれているので、静音性の高さが特徴です。
またエンジン部分を間違えて触ってしまうリスクもないので、ヤケドの危険性も少なくなります。一方デメリットは「コスト」と「メンテナンス」となります。
後述するフレームタイプよりも形状がしっかりしているので価格は高く、メンテナンスのときにカバーを外す必要があるためやや面倒です。
フレームタイプ
(引用:マキタ公式カタログ)
カバーでおおわれていないのがフレームタイプです。
カバーを使用していないのでフレームタイプに比べて軽量で、コスパも良いのが特徴となります。
一方デメリットは音です。
エンジンがむき出しなので、エンジン音が漏れやすい傾向にあります。
そのため音を配慮しなければいけないシーンならば「カバータイプ」を、音は気にする必要がなくコスパを重視するなら「フレームタイプ」を選ぶのがオススメです。
機能
発電機の役目は、電気を出力して電化製品を動かすことです。ただ、発電機の中には付加機能がついている機種もたくさんあります。今回は発電機によくついている付加機能を9つ紹介するので、参考にしてくださいね。
機能 | 内容 |
単相100V・200V出力 | 100Vと200Vを同時に出力可能 |
三相200V出力 | 三相200V出力が可能 |
直流出力 | 12V(車)などの充電が可能 |
キャスター付き | コロがつき移動が楽 |
50/60Hz周波数切替 | 東日本と西日本どちらでも使用可能 |
セルスターター | ワンタッチスタート |
オイルアラート | ・エンジン焼き付け防止 ・自動停止 |
並列運転機能 | 出力を2倍にすることが可能 |
溶接対応 | 溶接用の出力も可能 |
溶接も行う方は「溶接対応」を選ぶなど、作業用途によって適切な付加機能のついた発電機を選ぶこともポイントとなります。
また、発電機は軽い機種でも10Kgを超えてくるのでキャスター付きがオススメです。
発電機のおすすめ機種を厳選!
ここからはオススメのマキタ製発電機を紹介します。ここまで見て、
「選び方はわかったけど、結局どれがいいのかわからない...」
「オススメの発電機を知りたい」
という方は、今回紹介する発電機から選ぶのもアリですよ(^^)
EG0900IS
(引用:マキタ公式カタログ)
マキタの発電機でもっともコンパクトなポータブルタイプのEG0900IS。インバーター機能が付いており、安定した電気の供給が可能です。
コンパクトで重量は12.7kgと、発電機の中では軽い部類に入ります。
定格出力が0.9kVAと控えめなので「コンプレッサー」や「洗浄機」などには使用できませんが、インバーター付きなのでパソコンや充電器を使うシーンでかつやくします。
電動工具だと「電動ドリル」や「水中ポンプ」などの使用が可能。
ただ、水中ポンプを2台使用することはできません。災害時やちょっとした作業で使用する方にオススメの一台です。
定格出力 | 0.9kVA |
燃料タンク容量 | 2.5L |
質量 | 12.7kg |
EG1600IS
(引用:マキタ公式カタログ)
EG1600ISもポータブルタイプの発電機となります。定格出力と燃料タンク容量は「EG0900IS」の2倍弱。そのため「コンプレッサー(整流子モータ)」ならば使用が可能です。
運転時間は「10.5〜4.2(1/4負荷〜定格負荷)」と半日程度は使用できるため、電源を確保できない現場でもかつやくが期待できます。ちなみにEG1600ISは並列使用ができ、別売りのコードをつなぐだけで出力を倍増させることができます。
使い勝手がとても良く持ち運び可能で利便性は高いのですが、カッターや2台の水中ポンプを同時に動かせるほどの出力はありません。
もし「現場で1日中本格的に使用する発電機が欲しい」という方は、次に紹介する「EG2500I」などを検討する方が良いでしょう。
定格出力 | 1.6kVA |
燃料タンク容量 | 4.2 |
質量 | 20kg |
EG2500I
(引用:マキタ公式カタログ)
マキタ製発電機で唯一のフレームタイプです。
音のデメリットこそありますが、定格出力は2.5kVAと十分。コンプレッサー(整流子・ブラシレス)どちらも使用でき、高圧洗浄機の使用も可能に。
定格出力とタンク容量などの性能は先ほど紹介した「EG1600IS」より高く、コストはほぼ同じとなります。
そのため周囲に音の配慮をする必要がないのであれば、性能・コスパが優れたEG1600ISを検討しても良いでしょう。
ちなみに運転時間は「13.2〜6.1時間(1/4負荷〜定格負荷」となります。
定格出力 | 2.5 |
燃料タンク容量 | 9 |
質量 | 29kg |
EG2800ISE
(引用:マキタ公式カタログ)
定格出力が2.8kVAと出力も十分なEG2800ISE。カバータイプを採用しており、高出力ながら騒音値は61dB/7m。
61dBは走行中の自動車内で聞こえる音に相当します。EG2800ISEからセルスターター式となるため、始動もカンタン。
運転時間も1/4負荷ならば「18.1時間」使用でき、定格負荷だと「7.6」時間使うことが可能です。使用する電化製品にもよりますが、ほぼ1日中使用できる発電機となっています。
※EG2800ISEからはキャスター付
定格出力 | 2.8kVA |
燃料タンク容量 | 12 |
乾燥質量 | 68kg |
EG4000ISE
(引用:マキタ公式カタログ)
マキタの現行最高性能である「EG4000ISE」。
定格出力は4.0kVAでタンクも17Lと性能は十分。コンプレッサーはもちろん、水中ポンプを2台使用することも可能です。
また、こちらの機種もセルスターター式なので始動も楽々。さらに騒音値はここまで紹介した機種と同じく「60dB」と低騒音なので、周囲へ音の配慮をすることも可能です。
そのため「パワーは欲しいけど、周りへ音の配慮もしなければいけない」シーンでかつやくする一台となります。
定格出力 | 4.0kVA |
燃料タンク容量 | 17L |
乾燥質量 | 94kg |
あなたにオススメのマキタ製発電機とは?
電気設備が整っていない現場事務所やちょっとした作業で使用するならば「EG0900IS」を検討しても良いでしょう。ただ、コンプレッサーやカッターなどは使用できないため、本格的に電動工具をつないで作業をすることは難しいです。一方丸のこやグラインダーを使って作業をするならば「EG1600IS」を購入することをオススメします。定格負荷時でも4.2時間の運転時間があります。
もし一日中本格的に使用するならば「EG2500I」「EG2800ISE」「EG4000ISE」のどれかを検討しましょう。ただEG2500Iだけはフレームタイプなので、騒音が大きくなりやすいので注意が必要です。
もし「一日中現場で使用したい」「ストレスフリーで作業をしたい」ならばEG4000ISEをオススメしますが、新品だと50万円を超えます。
一方EG2800ISEは新品で36万円程度なので、コストと使用用途を考慮した上でどの機種を購入するか検討することが大切です。
まとめ

基本的に「使用する電気機器」よりも出力が高い発電機を選びましょう。また、周囲に配慮する必要があるシーンで使う場合は「カバータイプ」を選ぶことがポイントとなります。
ただ、カバータイプはフレームタイプよりもコストが高くなるので注意してください。というのも、発電機はそもそも価格が高い工具となります。
マキタのカタログを見ると、もっとも安い機種でも15万円を超えてきます。そのため...
「ここまで高いとマキタ製でもキツイ...」
「もう少し安ければ発電機を買いたい...」
と悩む方もいると思います。
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