スライド丸ノコ(卓上)のおすすめ機種・選び方をご紹介!
さらに卓上丸ノコの中で、ノコ刃部分を動かせる機種が「卓上スライド丸ノコ」。 卓上スライド丸ノコと卓上丸ノコについて、 「違いがよくわからない」 「選び方がわからない」 という方もかなりいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、卓上スライド丸ノコと卓上丸ノコの違い、おすすめの機種について説明します。 ぜひ参考にして、用途に合った機種を見つけてみてくださいね!
卓上スライド丸ノコ・卓上丸ノコの違いは…?
ここで、通常の丸ノコと卓上丸ノコ、卓上スライド丸ノコの違いについて見ていきます。・丸ノコ
丸ノコは通常、手に持って使用します。手持ちなので軽く、自由に持ち運びして使えるのが最大のメリットです。
しかしフリーハンドで使用する場合、熟練者でなければカット場所がずれてしまってまっすぐに切れないことも。
また、キックバック(丸ノコの刃が材料に挟まって材料や丸ノコが弾き飛ばされる現象)が起こりやすい、という怖い一面があります。
・卓上丸ノコ
丸ノコを台座に固定して卓上で使えるようにしたのが、卓上丸ノコです。 卓上丸ノコは材料を台座に固定して、刃の部分を上下してカットします。 固定されているのでカット場所がずれず、きれいに切れますよ! レーザーで墨出ししてくれる機種もあり、切り粉でカットの目印が隠れても安心です。 材料を斜めにセットしたり、刃を傾けたりして斜めカットもお手のもの。 キックバックが起こりにくく、事故の危険性が大幅に低くなるメリットもあります。
しかし、「台座に丸ノコが固定されているので幅の広い材料が切れない」「重たいので取り回しがしづらい」というデメリットがあります。
・卓上スライド丸ノコ
卓上丸ノコの「幅の広い材料が切れない」デメリットを解消するのが、卓上スライド丸ノコです! 丸ノコ部分が前後にスライドできるので、より幅広い材料のカットができます。
またカットの深さを設定できる機種では、溝の切込み加工ができますよ。 卓上丸ノコより機能が多いぶん、お値段は少し高め。
卓上丸ノコより大きく重くなるため、作業場所の確保が必要になります。
移動するのにも一苦労なので、大きなものは据え付けで使用される場合も多いです。 簡単に一覧表にしてみました。
卓上スライド丸ノコ | 卓上丸ノコ | |
カット幅 | スライドできる分幅広い | カット幅は固定で狭い |
重量 | 重たい | 比較的軽い |
価格 | 高い | 安い |
卓上スライド丸ノコのおすすめ型番ご紹介!
では、卓上スライド丸ノコのおすすめ機種を順に紹介していきます。
充電式
「作業場所から離れたところでスライド丸ノコを使いたい」 現場作業では、そのような場面も想定されますよね。
卓上スライド丸ノコは、大きく重たいので移動には向かないと説明しました。 しかし、充電式の卓上スライド丸ノコは持ち運びを前提にしているので、比較的重量が軽くできています。
長時間作業には向きませんが、電源を引っ張らなくてもちょっとした作業ができるのは非常に魅力的ですね。
(引用:ハイコーキ公式サイト)
165mmクラスの充電式では初めて、八寸(245mm)の切断を可能にしたスライド丸ノコです。 10.5kgと持ち運びがしやすい重量は、充電式ならではのよさが生かされていますね。 2段ベルト駆動方式を採用したことで、クラス最高水準の低騒音とスムーズな切断を実現しています。 LEDライトがついているので、手元が暗くならず作業しやすいですよ。のこ刃外径 | 155~165mm |
回転数 | 4,200回/分 |
最大切断寸法 | 46mm×245mm |
最大傾斜 | 左右45度 |
最大角度 | 左45度、右57度 |
重量 | 10.5kg(蓄電池装着時) |
その他機能 | LEDライト、レーザーマーカー |
高耐久リニアボールベアリング、25mmスライドポールなど、各部の合成をアップさせて高精度切断を実現したモデルです。 奥行きの変化しないスライド機構を採用しているので、壁ぎわで使えるようになっています。 18Vのバッテリーで動くというのも、他の工具のバッテリーと共用できるのでありがたいですね。
のこ刃外径 | 155~165mm |
回転数 | 5,000回/分 |
最大切断寸法 | 46mm×182mm |
最大傾斜 | 左右46度 |
最大角度 | 左45度、右57度 |
重量 | 10.2kg |
その他機能 | LEDライト、墨線レーザー |
コードレス初の一尺(312㎜)切断を可能にした機種です。 左右45度に傾斜させてカットできるので、作業中に材料を反転させる必要がありません。 高効率のブラシレスモーターと高出力なマルチボルトの搭載により、AC電源品並みの切断性能を実現。 コードレスならではの、さまざまな使い方が期待できますね!
のこ刃外径 | 180~190mm |
回転数 | 4,000回/分 |
最大切断寸法 | 61mm×312mm |
最大傾斜 | 左右45度 |
最大角度 | 左45度、右57度 |
重量 | 14.0kg(蓄電池装着時) |
その他機能 | LEDライト、レーザーマーカー |
18Vのバッテリーを2台接続することで、粘り強い切断力を実現した機種です。 充電式でありながら、一尺三寸(312mm)を一発でカットできます。
搭載されたハイパワーブラシレスモーターは、高速かつパワフル。
軽負荷時には高速回転、高負荷時には高トルクと、切断負荷に応じて自動で変速してくれるので切断効率が上がります。
のこ刃外径 | 190mm |
回転数 | 4,000回/分 |
最大切断寸法 | 50mm×312mm |
最大傾斜 | 左45度、右5度 |
最大角度 | 左45度、右57度 |
重量 | 12.8kg |
165mmクラスの卓上スライド丸ノコに、40Vバッテリーを採用した機種です。 従来のAC電源機と比較して、切断スピードは約2.3倍。 低回転制御できれいな仕上がりと、AC電源機なみの安定切断が可能です。 本体重量が10.3kgとなっていますので、持ち運びにも苦労しませんよ。
のこ刃外径 | 155~165mm |
回転数 | 5,000回/分 |
最大切断寸法 | 46mm×182mm |
最大傾斜 | 左右46度 |
最大角度 | 左45度、右57度 |
重量 | 10.3kg |
その他機能 | LEDライト、墨線レーザー |
AC電源
卓上スライド丸ノコは、AC電源を使用する機種が圧倒的に多くなっています。 充電式は価格も高く、充電池が切れてしまえば作業できません。 持ち運んだり動かしたりする必要がほとんどなければ、AC100Vの機種を選んで問題ないでしょう。 AC電源を使用する機種は、刃の外径によってさまざまなタイプがあります。刃外径165mmクラス
一尺三寸(312mm)を一発でカットできる、165mm刃のモデルです。
小型・軽量なので作業スペースも少なくて済みます。アルミベースを採用しているので剛性が向上し、より安定した作業ができます。
のこ刃外径 | 155~165mm |
回転数 | 4,200回/分 |
最大切断寸法 | 50mm×312mm |
最大傾斜 | 左右46度 |
最大角度 | 左45度、右57度 |
重量 | 9.7kg |
その他機能 | LEDライト、墨線レーザー |
両傾斜八寸(245mm)の切断ができるモデルで、材料の反転がいらず素早い作業ができます。 トリプルボールベアリングを採用したスライド構造で、なめらかな動作と高精度の切断が可能です。 パイプ固定のスライド方式なので、狭い場所でも後ろに出っぱらないのがうれしいですね。
のこ刃外径 | 155~165mm |
回転数 | 4,200回/分 |
最大切断寸法 | 46mm×245mm |
最大傾斜 | 左右45度 |
最大角度 | 左45度、右57度 |
重量 | 10.0kg |
その他機能 | LEDライト、レーザーマーカー |
刃外径190mmクラス
最大切断厚さ62mm、幅312mmを一発切断できる、マキタの機種になります。 最大46度の傾斜で切断できるので、巾木などの90度で付け合せる材料のカットに便利です。 傾斜角度微調整機能がついていますので、細かい調整ができてきれいな仕上がりになります。
のこ刃外径 | 180~190mm |
回転数 | 4,000回/分 |
最大切断寸法 | 62mm×312mm |
最大傾斜 | 左右46度 |
最大角度 | 左45度、右57度 |
重量 | 12.4kg |
その他機能 | 傾斜角度微調整機能、LEDライト、墨線レーザー |
業界初の2段ベルト駆動方式採用で、前機種と比べて10dbの低騒音化に成功。 クラス最高水準の低騒音を実現したモデルです。 手元を照らす2つのLEDライトが内蔵されているので、運搬時や作業時に邪魔になりません。 左右両傾斜、ちょい溝入れ機能など、ついていてうれしい機能はそろっています。
のこ刃外径 | 180~190mm |
回転数 | 4,000回/分 |
最大切断寸法 | 61mm×312mm |
最大傾斜 | 左右45度 |
最大角度 | 左45度、右57度 |
重量 | 13.0kg |
その他機能 | 傾斜角度微調整機能、LEDライト、レーザーマーカー |
刃外径216mmクラス
マキタ LS0814FL
アルミベースでコンパクトな、65mm厚の材料までカットできる機種になります。 墨線レーザーや手元を照らすライトなど、細かい部分に抜かりはありません。 傾斜角度微調整機能で、精度の高いカットも可能。 サイクロン式ダストボックスを備えているので、切り粉が目詰まりなく集められ捨てるのもラクラクですよ。
のこ刃外径 | 210~216mm |
回転数 | 4,500回/分 |
最大切断寸法 | 65mm×312mm |
最大傾斜 | 左右45度 |
最大角度 | 左45度、右57度 |
重量 | 14.2kg |
その他機能 | サイクロン式ダストボックス、傾斜角度微調整機能、墨線レーザー、蛍光灯 |
ハイコーキ C8FSH
65mm厚を一発切断できるハイコーキの機種になります。 45度両傾斜、レーザーマーカーなど、ついていてうれしい機能は網羅。 回転式フェンスの採用と電子制御の定速度切断で、仕上がり面がきれいにできます。
のこ刃外径 | 200~220mm |
回転数 | 3,800回/分 |
最大切断寸法 | 65mm×312mm |
最大傾斜 | 左右45度 |
最大角度 | 左45度、右57度 |
重量 | 16.4kg |
その他機能 | LEDライト、レーザーマーカー |
刃外径260mmクラス
260mm刃で、91mm厚まで一発カットできる機種です。 集じん機の接続ができるので、つないでおけば掃除の手間が大幅に減りますね。 左右45度傾斜、角度は左47度右57度までカットできます。
のこ刃外径 | 250~260mm |
回転数 | 3,700回/分 |
最大切断寸法 | 91mm×310mm |
最大傾斜 | 左右45度 |
最大角度 | 左47度、右57度 |
重量 | 18.8kg |
その他機能 | 蛍光灯 |
ハイコーキ C10FSH
312mm幅、88mm厚を一発でカットできるハイコーキの機種です。 角度設定のしやすいポジティブストップ機構を採用し、細かい設定もしやすくなっています。 回転式フェンスの採用と電子制御の定速度切断で、安定かつきれいな仕上がりでカットできますよ。
のこ刃外径 | 235~260mm |
回転数 | 3,800回/分 |
最大切断寸法 | 88mm×312mm |
最大傾斜 | 左右45度 |
最大角度 | 左45度、右57度 |
重量 | 18.8kg |
その他機能 | LEDライト、レーザーマーカー |
刃外径305mmクラス
最大で98×310mm、当て木の使用で120×230mmがカットできる、マキタの卓上スライド丸ノコでは最大級の機種です。 左右45度の両傾斜がついているので、重たく取り回しのしづらい材料でも斜め切りがラク。 角度も右側は最大60度までのカットができます。 85mmまでの配付けだる木加工ができますので、大工道具としても重宝しますよ。
のこ刃外径 | 290~305mm |
回転数 | 3,200回/分 |
最大切断寸法 | 98mm×312mm |
最大傾斜 | 左右45度 |
最大角度 | 左47度、右60度 |
重量 | 22.0kg |
その他機能 | 蛍光灯 |
ハイコーキの卓上スライド丸ノコでは、最大級の機種になります。 省スペース切断と630mm幅の大型ベースの採用で、作業性が向上。 スライド式サブフェンスで、高さのある材料のカットでも安定した作業ができます。 パイプ固定のスライド方式なので、後方にパイプが飛び出さず壁ぎわで作業できるのもうれしいですね。
のこ刃外径 | 290~305mm |
回転数 | 3,200回/分 |
最大切断寸法 | 107mm×312mm |
最大傾斜 | 左右45度 |
最大角度 | 左45度、右57度 |
重量 | 27.0kg |
その他機能 | LEDライト、レーザーマーカー |
まとめ
この記事では、卓上スライド丸ノコと卓上丸ノコの違いと、おすすめ機種について説明しました。安全性や作業性を考えた場合、卓上スライド丸ノコの使い勝手はとても優れています。 ただし、取り扱う材料の用途や大きさなどによって、必要な工具は変わってくるもの。
自分のする作業に一番適している機種はどれなのか、そこの判断はとても大切です。ぜひよく考えたうえで、購入を検討してみてくださいね!