2019年10月に発売したマキタのTD001GRDX。新型バッテリー「40Vmax」を搭載したインパクトドライバーで、バッテリー寿命も大幅に伸びました。トルク数も大台の200N・m超えの大幅パワーアップ。
そこでこの記事ではTD001GRDXの製品仕様をご紹介します。記事後半からはライバル機種「WH36DC」と性能比較も行います。 「TD001GRDXとWH36DCどちらにするか迷っている...」という方にもオススメの記事です!
それでは始めましょう(^^)
「TD001GRDX」マキタ製インパクト製品仕様
- マキタ製最強のトルク「220N・m」
- 締め付けスピードアップ
- バッテリー寿命アップ
- あらゆる現場で対応するタフ設計
- 6つのモード切り替え
- 本体・バッテリー・ケースにIP56
- 4色のカラーリング
それでは一つずつカンタンに見ていきましょう!
マキタ製最強のトルク「220N・m」
マキタ製インパクトドライバーで、クラス最強の「220N・m」のトルクを誇ります。現行モデル最強トルクは「ミルウォーキー製のM18 FID2」で226N・mですが、次にTD001GRDXの220N・mです。
日本製ならばトップのトルク数値を誇るため、大工・鳶・足場屋の方などプロが利用するイメージです。また、建築ボルト締めや解体工事でも役立つでしょう。 TD001GRDXの締め付け能力は下記のとおりです。
締め付け能力(mm) | |
小ネジ | M4〜M8 |
普通ボルト | M5〜M16 |
高力ボルト | M5〜M14 |
コーススレッド | 22〜125 |
トルクが220N・mと高いため、ネジ締めのときはパワー調整をする方が良いでしょう。
逆に言うとDIY目的でインパクトドライバーを購入する場合、TD001GRDXはオーバースペックです。
その場合は18Vの「TD171DRGX」や14.4Vまでグレードを落としても良いかもしれません。
理由はカンタンで、性能とコストは比例するためです。オーバースペックになると余計なコストがかかるので、作業内容に合わせて選びましょう。
ついでに紹介しますが、トルクを220N・m以上にしたい方はインパクトレンチを選びましょう。同じくマキタから発売されている40Vmaxのインパクトレンチ「TW001GZ」は、トルク数値が1,350N・mと規格外の強さです。
締め付けスピードアップ
(引用:マキタ公式サイト)
締め付けスピードが従来機(18V)より約15%アップしており、2.5秒で締め付け可能に。
最長125mmの木材へのコーススレッドビス打ちも可能で、長いネジを締める方にもピッタリです。
シンプルに締め付けスピードがかなり速いので、作業効率もアップするでしょう。
バッテリー寿命アップ
(引用:マキタ公式サイト)
従来機の18Vと比べると連続作業量も増えています。 夏の暑い日に作業をしても作業量が落ちづらく、安定した作業が可能に。 (引用:マキタ公式サイト)
さらに低回転制御なので、バッテリー容量が減っても締め付け速度は最速状態を維持します。
あらゆる現場で対応するタフ設計
(引用:マキタ公式サイト)
アンビル剛性も約25%アップしており、タフな現場でも安定して作業ができます。ちなみにアンビルとはビットを差し込む部品です。
ビットを保持する役目と、ハンマーからの打撃をビットへ伝える大事な部品です。 アンビル剛性がアップすることで、耐久性アップが期待できます。
アクトツールにも「アンビル部分がこわれた...」とお持ちになる方も多いので、アンビルの耐久性が上がることで寿命の長期化も期待できます。さらに「新・ワンタッチビット」も採用しており、作業中にとつぜんビットが抜けるアクシデントも低減。
ちなみに軸受部にはダブル・ボールベアリング採用で、ビットブレも抑えます。 作業効率アップも期待できますよ(^^)
上記のとおり設計がかなりタフなので、毎日現場で使用する職人さんにはかなりオススメの機種でしょう。
6つのモード切り替え
(引用:マキタ公式サイト)
従来のTD171DRGXになかった「ボルトモード」が2つ追加され、より細かい設定が可能に。 それぞれのモードをカンタンに紹介すると、下記のとおりです。
モード | 特徴 |
ボルト1 | ・フォームタイ、Pコンの締め付け ・正転では打撃検知と同時に停止 ・逆転では打撃終了後に停止 |
ボルト2 | ・足場設置、解体作業 ・正転では打撃検知後0.3秒で停止 ・逆転では打撃終了後に停止 |
ボルト3 | ・設備のボルト締め ・正転では打撃検知後1秒で停止 |
木材 | ・トリガ全開でゆっくり締め始め開始 ・自動変速で一気に締め付け |
テクス用「薄板」 | ・ビスを打ち込み後 打撃を検知し自動停止 |
テクス用「厚板」 | ・カムアウト/ネジ頭飛びを低減 |
本体・バッテリー・ケースにIP56
(引用:マキタ公式サイト)
IP56とは「防水:5等級」「防塵:6等級」という意味です。 全ての方向から噴射された水を受けても影響がなく(5等級)、粉塵が侵入しない(6等級)のがIP56。
TD001GRDXは「IP56」なので、外で作業すること前提の作りになっており、耐久性もトップクラスと言えるでしょう。 本体とバッテリーが「IP56」になっているのはわかりますが、「ここまでやるかマキタ...」と思うのは、ケースにも防水・防じんがついていること。 (引用:マキタ公式サイト)
ケースは「IP65」なので「全方向から強い水を受けても影響がなく、粉塵が侵入しない」等級です。 もちろん故障する可能性はゼロではありませんが、耐久性はアップしています。
5色のカラーリング
(引用:マキタ公式サイト)
TD001GRDXからは新色としてオリーブが追加されました。 パープルやオリーブなど珍しいカラーなので、現場での取り違えも防げそうです。
40Vmaxを買うときの注意点!
TD001GRDXは「40Vmax」バッテリーを使用しています。 バッテリー性能は上がっていますが、下記2点に注意です。いつでも「40V」ではない
(引用:マキタ 公式サイト)
マキタが「40V max」と呼んでいるバッテリーですが、じつはカラクリがあります。 それは、バッテリーが満充電されたときの状態が「40V」です。
実際は36Vとなるため、ハイコーキの36Vバッテリーと変わりません。 あえて40V maxと呼んでいるのは、マキタの戦略的な部分が大きいでしょう。
互換性はない
残念ながら「40V max」のバッテリーを、18Vの工具に使用できません。 つまり18Vのインパクトドライバーに40V maxのバッテリーを使うのはNG。
マキタの場合電圧(V)が異なる電動工具を使っている場合、それぞれ対応したバッテリーが必要です。
ちなみにハイコーキの場合「マルチボルトバッテリー」があるので、18V・36Vどちらの電動工具でも使用できます。 互換性の技術だけを見れば、ハイコーキが一歩リードです。
「TD001GRDX」と他のインパクトドライバーと比較してみた!
TD001GRDXとWH36DCの違い
ここからはTD001GRDXのライバル機種「WH36DC(メーカー:ハイコーキ)」と性能を比較していきましょう。トルクを比較する
最大締め付け能力 | |
TD001GRDX | 220N・m |
WH36DC | 200N・m |
回転数を比較する
TD001GRDX | 回転数(min-1)(回転/分) | WH36DC | 回転数(min-1)(回転/分) |
4(最速) | 0~3,700 | テクスモード | 0~3,700 |
3(強) | 0~3,200 | ボルトモード(単発・連発) | 0~2,900 |
2(中) | 0~2,100 | パワーモード(デフォルト) | 0~3,400 |
1(弱) | 0~1,100 | パワーモード(カスタマイズ) | 0~(1,900~3,600) |
木材 | 0~1,800 | ソフトモード | 0~900 |
テクス用(薄板) | 0~2,400 | - | - |
テクス用(厚板) | 0~3,700 | - | - |
ボルトモード(1) | 0~2,500 | - | - |
ボルトモード(2) | 0~3,700 | - | - |
ボルトモード(3) | 0~3,700 | - | - |
回転数を比較するとどちらも3,700min-1です。 ただ、モードはTD001GRDXの方が豊富という結果になりました。
打撃数を比較
TD001GRDX | 打撃数(min-1)(回/分) | WH36DC | 打撃数(min-1)(回/分) |
4(最速) | 0〜4,400 | テクスモード | 0〜2,200 |
3(強) | 0〜3,600 | ボルトモード(単発・連発) | 0〜4,100 |
2(中) | 0〜2,600 | パワーモード | 0〜4,100 |
1(弱) | 0~1,100 | ソフトモード | 0〜2,000 |
木材 | 0~4,400 | - | |
テクス用(薄板) | 打撃開始直後に停止 | - | |
テクス用(厚板) | 0~2,600 | - | |
ボルトモード(1) | 打撃開始直後に停止 | - | |
ボルトモード(2) | 0~4,400 | - | |
ボルトモード(3) | 0~4,400 | - |
サイズを比較
サイズ | |
TD001GRDX(長さ×幅×高さ) | 120×86×245 |
WH36DC(全長×高さ×センタハイト) | 116 × 241 × 29 |
全長だけを見るとWH36DCの方が4mmコンパクトという結果になりました。 質量はどちらも1.6kgなので、重さに差はありません。
TD001GRDXとWH36DCで迷ったら
- より高いトルクを求める方
- 打撃モードの切り替えがたくさん欲しい方
上記の場合は、TD001GRDXを選ぶ方が良いでしょう。 ただし、ハイコーキのマルチボルトバッテリーを持っている方は、WH36DCを購入する方がコスパは良いです。 TD001GRDXの場合、「40Vmax」のバッテリーが別途必要となります。
マキタのインパクトドライバー「TD001GRDX」まとめ
TD001GRDXは、40V maxを利用しておりトルクもインパクトドライバーの中でもトップです。
プロが利用する機種で、性能バランスも抜群。打撃モードの切り替えもでき、あらゆる現場に対応する一台となっています。 とはいってもTD001GRDXは販売してからまだ日が浅いです。
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