【工具屋解説】max(マックス)のピンネイラの選び方とオススメ機種を厳選紹介!

ホッチキスやガンタッカの製造・販売で成長してきたマックス(MAX)。グッドデザイン賞を受賞している商品も多数あり、ユーザーのニーズに合った商品をたくさん世に送り出しています。そんなマックスですが、ピンネイラの製造・販売も行っています

マックスのピンネイラは「反動吸収機構」と呼ばれる機能が搭載されているのが特徴で、建設現場の職人さんの中でも人気が高く、市場でも多くの需要を抱えています。

しかしはじめてピンネイラを買う方にとっては...

どれも同じように見えて、どれがいいのかわからない
とりあえずオススメの機種を買いたいな...

と考えている方も多いはず。そこでこの記事ではまず、ピンネイラを選ぶときの大事なポイントを4つご紹介。記事後半からはオススメのマックス製ピンネイラを厳選して4機種紹介します。ぜひこの記事を参考にして、あなたにぴったりのピンネイラを見つけましょう!

ピンネイラの選び方

まずはピンネイラの選び方について紹介します。
ピンネイラを選ぶときは「エア式or充電式」「常圧or高圧」に加えて、使用する釘や用途によって、選ぶべき機種は変わります。
ただ、そこまでむずかしくはないので、下記から一緒に見ていきましょう!

エア式or充電式

ピンネイラ選びで非常に大事なのが「エア式」にするか「充電式」にするかです。もしエア式のピンネイラを利用する場合は「コンプレッサー」が必要になり、「充電式」の場合はバッテリーと充電器があれば使用できます。

そのため「そもそもエアコンプレッサーがない...」という方は充電式を選ぶか、もしくは別途購入する必要があります。

もしどちらにするかまだ迷っている方は、下記の「エア式」と「充電式」ピンネイラのメリット(特徴)とデメリットを確認して選びましょう。
エア式or充電式 メリット デメリット
エア式 ・コンパクトで軽量
・長時間の使用に向いている
・木工DIY向き(常圧) ・建設現場向き(高圧) ・パワーが強い
・エアコンプレッサーが必要になり、コストがかかる
・動作するにはエアコンプレッサーが必要で、取り回しは悪い
充電式 ・木工DIY用向き
・建設現場向き
・取り回しが良い
・エア式に比べてパワーは劣る
・充電器が必要なので、比較的重量は重くなりやすい
※エア式の「常圧・高圧」に関しては次章で説明します。

エア式はコンパクトで軽量なのが特徴ですが、エアコンプレッサーがないと動作しません。そのため移動をする際はエアコンプレッサーを持っていく必要があり、取り回しはあまり良くありません。

ただエア式はパワーが強い機種が多く、建設現場でも良く利用されています。もし作業場所が固定していて、エアコンプレッサーを持っているならば「エア式」がオススメ。一方作業場所が毎日変わるような場合は、取り回しの良い充電式の方が良いでしょう。

なお、アクトツールでは格安でエアコンプレッサーを販売しております。エアコンプレッサーの選び方については「コンプレッサーの選び方&おすすめ機種【徹底解説】」を参考にしてください。購入を検討している方は、下記のボタンからチェックしてください(^^)

アクトツールでコンプレッサーを見てみる!

常圧or高圧

もしエア式を選択した場合、「常圧」もしくは「高圧」を選びましょう。前述のとおりエア式のピンネイラはエアコンプレッサーと一緒に使いますが、エアコンプレッサーには「常圧」「高圧」と2タイプがあります。

つまり対応するピンネイラにも同じように常圧と高圧があり、作業用途や環境によってどちらが良いかは変わってきます。下記はそれぞれのメリットとデメリットを表にまとめたものなので、あわせて参考にしてください。
常圧or高圧 メリット(特徴) デメリット
常圧 ・コストが安い
・DIY向き
・長時間の使用向き
・パワーは高圧式に劣る ・重量があり取り回しは△
高圧 ・パワーが強い
・建設現場の職人さんなどプロ向き
・軽量&コンパクトで取り回し◎
・コストが高い
・長時間の使用には向かない
基本的に高圧のピンネイラは、職人さんなどプロが現場で使っているイメージが強いです。パワーも強く取り回しが良いため使いやすい一方、価格は高くなる傾向に。

常圧ピンネイラはパワーこそ劣るものの、コストが安くDIYユーザーの方や、カンタンな作業であれば十分対応することが可能です。そのため作業環境に合わせて選び分けることが大切です。

使用する釘

ピンネイラは機種によって使用できる釘の長さは異なります。たとえばマックス(MAX)が販売している「TJ-35P4」と「HA-50P4(D)」の釘の長さは、下記のとおりです。
機種 使用する釘
TJ-35P4 15・19・25・30・35mm
HA-50P4(D) 15・19・25・30・35・45・50mm
TJ-35P4は「15〜35mm」である一方、「HA-50P4(D)」については「15〜50mm」まで釘の長さが対応しています。

そのため厚い材料に釘を使う作業をする場合などは、対応している釘の長さを確認して購入するようにしましょう。

用途

最後に「用途」ですが、ピンネイラは主に住宅の内装工事で使用されます。たとえば巾木や化粧材の取り付け作業に使用し、細い溝や隅に打ち込むことが多いです。

使用する釘はピン釘と呼ばれ、軸径が非常に細く頭部もないのが大きな特徴。そのため釘が目立ちづらく、仕上がりは非常にキレイです。ただしピン釘は細いため、保持力が低く接着剤と併用するのが一般的

そのため保持力が欲しいなどの用途で使用する場合は、ピンネイラではなくフィニッシュネイラがオススメです。
下記からピンネイラとフィニッシュネイラの違いについて解説するので、あわせて参考にしてくださいね(^^)

ピンネイラとフィニッシュネイラの違い

フィニッシュネイラは、ピンネイラと同様、巾木や化粧材の仮止めなど、内装作業によく利用されます。ピンネイラとよく似ていますが、フィニッシュネイラのほうが打ち込み力が強いです。

ちなみに、“フィニッシュネイラ”という名前は、工具のジャンルではなくマックスの商品名なので、他のメーカーは使うことが出来ません。HiKOKIでは“仕上釘打機”、マキタでは“仕上釘打”などの名前が使われていますが、すべて同じ工具です。

フィニッシュネイラには仕上げ釘(フィニッシュネイル)と呼ばれる釘を使用します。仕上げ釘には小さいネジ頭があるので、打ち込み跡はピンネイラに比べて目立ちますが、保持力は強くなります。カラーバリエーションも豊富なので、打ち込む素材の色に合わせて選べばさらに目立たなくすることもできます。

ピンネイラと(フロア)タッカーの違い

ピンネイラと似ている電動工具として、(フロア)タッカーもあります。こちらもピンネイラと用途が異なるため、違いについてカンタンに解説します。タッカーとは大きなホチキスのような工具で、使用する釘(ステープル)は下記のようにコの字型です。
H10型ステープル SK-11

(引用:モノタロウ

 2本の足で固定するので、固定力が強いです一方、打ち込み跡が目立ってしまうのがデメリットとも言えます。目に見えない場所を固定するさいによく使用され、断熱材・防音シート留めなどで利用することが多いです

なおフロアタッカーとは、フロア打ちに特化したタイプです床に木材などを貼るときに使用されます。エアタッカーではカバーできないような部分で利用されます。

たとえばフロアのひび割れや膨らみの防止、打ち込んだステープルの引き抜け防止などは、フロアタッカーを使うことで効率良く仕上げることが可能です。

オススメのmax(マックス)製ピンネイラをご紹介!

ここまででピンネイラの選び方は終了ですが、ここからはオススメのマックス製ピンネイラを合計4機種厳選して紹介します。もし

選び方はわかったけど、どの機種が良いのかがわからない...
とりあえずオススメの機種が知りたいんだけど...

という方は、ぜひ参考にしてくださいね(^^)

ピンネイラ 高圧仕様 HA-50P4(D)

高圧のピンネイラ「HA-50P4(D)」は、スリムな溝打ち用コンタクトトップで、「縦向き」「横向き」どちらの作業もできる機種となります。縦向きの場合装着すると対応溝幅が「4.5mm」、横向きの場合は「5.0mm」、隅打ち性能は「2.5mm」まで対応しています。

さらに「平打ち用コンタクトトップ」を使用することで、杉など柔らかい材料に先端を押し付けても跡が付きづらく、キレイな仕上がりが期待できます。また「風量調整エアダスタ機構」もついており、ゴミやほこりの掃除もカンタンです。

なお、ボタンの押し加減で風量調節ができるため、ほこりを強く吹き飛ばしたい時や舞上げたくない時など、状況によって風のパワーを変えることも可能です。
ピンネイル足長さ 15・19・25・30・35・45・50mm
ピン装填本数 100本(最大約130本)
使用空気圧/使用ホース 1.2~2.3MPa(約12~23kgf/cm2)/マックススーパーエア・ホースシリーズ
寸法(高さ×幅×長さ) 209×64×261mm
質量 1.2Kg

ピンネイラ 常圧仕様 TA-250P3(D)

TA-250P3(D)」も溝打用コンタクトトップを装着することで「縦向き」「横向き」の性能が向上。平打ち用コンタクトトップも付いており、柔らかい部材にも対応しています。

また、ドライバ先端がストレート形状になっており、ドライバ跡も付きづらく部材硬さの違いによる浮き沈みで仕上がりは左右されません

その他「先端射出エアダスタ」機能も搭載されており、ダスタボタンはトリガーの横にあるため使いやすく、コンプレッサーからのキレイなエアを使用することが可能です。
ピンネイル足長さ 15・19・25・30・35・45・50mm
ピン装填本数 100本(最大約130本)
使用空気圧/使用ホース 0.45~0.8MPa(約4.5~8kgf/cm2)/内径7mm以上・長さ30m以内
寸法(高さ×幅×長さ) 218×66×267mm
質量 1.3Kg

ピンネイラ 常圧仕様 TA-235A/P35F3

こちらは常圧ピンネイラの「TA-235A/P35F3」となります。比較的シンプルな機種ですが、釘詰まりの時の取り外しがカンタンにできるよう設計されており、深さ調節も可能なドライバガイド付きです。

隅打ち5mmでスライド巾木も楽々作業ができ、ダブルトリガー採用で誤発射のリスクもかなり低減されています。その他「ドライバ先端ストレート」「衝撃吸収のグリップカバー」「移動に便利なフック付き」など便利仕様になっています。

※なお、上記で紹介した2機種とは異なりピンネイル足長さは「12〜35mm」となるため、注意しましょう。
ピンネイル足長さ 12・15・17・20・25・30・35mm
ピン装填本数 100本(一連)
使用空気圧/使用ホース 0.45~0.8MPa(約4.5~8kgf/cm2)/内径7mm以上・長さ30m以内
寸法(高さ×幅×長さ) 192×62×241mm
質量 1.0Kg

充電式ピンネイラ TJ-35P4-BC/1850A

(引用:マックス公式サイト

最後に紹介するのが充電式の「TJ-35P4-BC/1850A」となります。パワーロス・機械のブレを抑える「反動吸収機構」が搭載されており、釘浮きや部材の損傷を低減するのが大きな特徴です。

また「平打用コンタクトトップ」「ドライバ先端ストレート形状」が採用されており、ドライバの押しつけによる部材の損傷を低減し、柔らかい材料に部材でも先端の押しつけ跡が付きにくい仕様となっています。

付加機能として「LEDライト」に加えて、残り本数が少なくなるとお知らせランプが点滅する「LEDランプ」も搭載しています。

ピンネイル足長さ 15・19・25・30・35mm
寸法(高さ×幅×長さ) 226×80×264mm
質量 2.1Kg

まとめ

マックス製ピンネイラは、縦横どちらでも作業ができ、「反動吸収機構」で作業効率を上げてくれる機種が多い印象です。プロ向けの機種も多いため、ぜひこの機会に購入を検討してみてはいかがでしょうか?

ただ、マックスなど大手メーカーのピンネイラを新品で購入すると、一台でも数万円がかかってくるケースが多いです

そのため「買い換えたいけど予算がない」「新品で買えない...」という方もいると思います。

そこでぜひチェックしてほしいのが、アクトツールのオンラインショップです!アクトツールでは新品・中古のマックス製ピンネイラを多数販売しており、状態の良い機種も多いです。
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